「静寂閑雅」とは?意味や使い方を解説

四文字熟語

「静寂閑雅」について

四文字熟語の中には、読み方の難しい言葉もあるものです。

「静寂閑雅」は、まさにそんな四文字熟語のひとつであり「せいじゃくかんが」と読みます。

「静寂閑雅」の意味とは

静寂の意味は、多くの人が知っている通り「物音ひとつなく静まり返っている様子」となります。

また、寂という文字が入っている事から、ただ静かな様子ではなく「ひっそりとしていて寂しい様」という意味もあるものです。

そして「閑雅」には「景色などがもの静かで趣深い様」という意味がありますから「静寂閑雅」は、「もの静かで趣深い様、風情がある様」を表す四文字熟語だと言えます。

「静寂閑雅」の言葉の使い方

日常生活の中では、あまり「静寂閑雅」を使用できる場面はないかもしれません。

「静寂閑雅」は一見すると名詞のように思われますが、実は名詞であると共に形容動詞でもあります。

これは「静寂」「閑雅」という2つの熟語に分けた場合でも同じです。

「静寂閑雅」は、名詞として使われる他に形容詞的な意味と動詞的な活用をします。

使われ方としては、どちらかというと名詞よりも「静寂閑雅な」「静寂閑雅だ」というように形容動詞としての使用が主流となっているでしょう。

「静寂閑雅」を使った例文

どこに行っても騒々し現代では「静寂閑雅」という言葉を使う機会もあまりないかもしれません。

だからこそ例文で、使い方や解釈の仕方を覚え、ここぞという時に使用出来る様にしましょう。

「静寂閑雅」の例文1

「この公園は、都会の中にあるとは思えない静寂閑雅さで落ち着く」

この例文は「静寂閑雅だ」という形容動詞に、接尾語の「さ」が付いた形になります。

「静寂閑雅」は上記のようなカタチで使われる事もあると覚えておきましょう。

都会というとガヤガヤと騒々しいものですが、そんな中にも静かで趣のある公園が存在するという事です。

「静寂閑雅」という言葉から、子供達がハシャギまわっている様な遊具のある公園ではないという事も分かります。

「静寂閑雅」の例文2

「たった一人の酔っぱらいの行動が、月見の静寂閑雅を破った」

この場合「静寂閑雅」は、名詞として使用されている事が分かります。

これまで静かに風流な月見を堪能していたのが、酔っぱらいの行動によって台無しになったという例文です。

酔っぱらいの行動が「静寂閑雅」をぶち壊してしまったという事になります。

このように「静寂閑雅」が台無しになったり、終わることを「破る」と表現する事が可能なのです。

ひとつの表現方法として覚えておくと良いでしょう。

「静寂閑雅」の例文3

「この水墨画の静寂閑雅な雰囲気に圧倒され声も出ない」

形容動詞として「静寂閑雅」が使われた例文です。

この例文の様な使い方が「静寂閑雅」では、一番多いと言えるでしょう。

墨だけで表現される水墨画は、多色使いの絵画と違い派手さはないものの、まさに「静寂閑雅」静かで雅やか、趣が深い作品が多く見られます。

「静寂閑雅」の英語と解釈

英語で日本語の「静寂閑雅」と全く同じような意味のある言葉を探す事は難しいと言えます。

例えば静寂なら英語では“silence”ですし、趣があるという英語には“elegance”“grace”があるでしょう。

しかし「静寂閑雅」という言葉の持つニュアンスとは、違いがあるのも事実です。

静かで趣むき深く、雅やかで風流、そしてどこか寂しさが漂う、これらのニュアンスを全て持つ「静寂閑雅」をひとつの英語で表現する事は難しいでしょう。

「静寂閑雅」の類語や類義表現

せっかく静寂閑雅の意味を覚えたのなら、次は類語や類義表現も一緒に覚えてみましょう。

新しいボキャブラリーが増えるかもしれません。

「幽寂閑雅」

「幽寂閑雅」はとても「静寂閑雅」に近い意味のある四文字塾熟語で「ゆうじゃくかんが」と読みます。

意味は「ひっそりとして静か、雅やかで趣がある様」となりますから「静寂閑雅」に非常に近い表現が可能な言葉だと言えるでしょう。

「わびさび」

「静寂閑雅」と似たような表現が「わびさび」という言葉でも出来るでしょう。

茶の湯の精神とも言われるわびさびは、漢字だと「侘び寂び」と書きます。

質素で静かな趣のことで、日本独特の美意識のひとつです。

「静寂閑雅」も日本独特のニュアンスを持つ言葉と捉える事も可能ですから「わびさび」も類義表現のひとつだと言えるでしょう。

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