「お住まい」について
この「お住まい」は、日常でもよく聞く言葉です。
同じことを聞く場合に、他の言葉より比較的気軽に使えるのが特徴ですが、難しい点もある言葉です。
「お住まい」の意味とは
お住まいとは、「住んでいる場所」という意味で使う言葉ですが、広い解釈ができることから、どこまでを聞いているのかという点が難しい言葉でもあります。
例えば、「お住まいはどこですか?」と聞かれた場合、それだけでは、最寄り駅のことなのか、具体的な住所なのか、または大雑把な地域まででいいのか分かりません。
先に相手が自分はここだ(最寄り駅など)と言った場合には、それに合わせて答えるものですが、それがなかった時には答えに困ってしまう表現です。
「お住まい」の言葉の使い方
「お住まいは?」と言われて、住所の番地まで答える人は少ないです。
多くは市町村名までで、遠出をしていた時などは、都道府県だけでいいこともあります。
誰かに対して使う時にも、どこまで求めているのかを伝えないと、そう聞かれた方も困ってしまいます。
それを考えて、「お住まいの最寄り駅は?」などといった使い方がいいでしょう。
気軽に使える言葉な反面、この答え方が難しいという点も必ず覚えておきましょう。
「お住まい」を使った例文
お住まいを使った例文です。
どの程度までの答えを求めているのか分かるものになっています。
「お住まい」の例文1
「ここら辺ではあまり見ない練馬ナンバーだけど、お住まいどちら?」
車のナンバーは、記載されている地名によって、それぞれ管轄が決まっています。
そこから大体の住所が分かりますが、練馬ナンバーは、東京の練馬区だけでなく、新宿区、文京区、中野区、豊島区など広い地域で共通なので、そのうちのどこかと聞いていると考えていいでしょう。
「お住まい」の例文2
「北海道に旅行に行ったら、お住まいはどこかと聞かれたので東京だと答えておいた」
それほど離れている場所で聞かれた場合であれば、このような都道府県単位での答えで構いません。
ただし、この例で、相手が東京に詳しかったような時には、更にどこら辺なのかと続けて聞かれるかも知れません。
「お住まい」の例文3
「私は○○駅ですが、そちらのお住まいはどちらでしょう?」
このような、「自分はどこだ」と先に言われた時には、先に挙げたように、同様の単位や地域で返すものです。
よって、この例では同じように最寄り駅を答えておきましょう。
「お住まい」の英語と解釈
お住まいは、そのままの英語表現だと“(you) live”ですが、この言葉は必ず人にそれを聞く表現として使われるので、“where you live?”として使ってください。
この表現もまた、色々な答え方ができる為、日本語の「お住まい」と似ている英語です。
単にそう聞いた場合、“California”(カリフォルニア州)と返ってきたり、“Sacramento”(その中の州都のサクラメント)とまで答えてくれる場合があるでしょう。
「お住まい」の類語や類義表現
お住まいと似た意味の言葉や表現です。
どちらも「お住まい」より丁寧にそれを訊ねる時に使う表現です。
「ご尊宅」(ごそんたく)
「ご尊邸」(ごそんてい)とすることもあり、「ご尊宅(ご尊邸)はどちらになりますか?」といった使い方をする言葉です。
上司や目上の人に対して使う敬語表現になるので、前後の文脈にも注意してください。
「ご住居」(ごじゅうきょ)
「ご住所」を丁寧にした言葉です。
上の「ご尊宅」と同様に、それほどアバウトに使う言葉でもなく、主に市町村レベルまで聞きたい時に使ってください。
頭の「ご」を外すと、自分のそれに対しても使えます(「ご尊宅」は、それで完全な敬語表現の為、そのようには使えません)。