この記事では、「長らく」と「永らく」の違いを分かりやすく説明していきます。
「長らく」とは?
長い間、久しく、といった意味を持つ「長らく」。
長い時間が掛かったときに用いられる言葉となります。
時間的概念を持つ言葉となり、時間を表す以外に用いられることはありません。
そして、また、「長らく」の場合、ある時点、今、現在から過去の期間に遡り用いられる言葉となります。
また、この期間については、明確にどの程度ということは決まっておらず、場面などに応じて数時間の場合や1年と言った単位となるなど様々です。
このような意味から、「長らく」の類語には、「長い間」や「長期間」、「長時間」、「長く」、「長々」など、「長い」を用いた言葉が多くなります。
「長らく」の使い方
「長らく」の主な使い方は、「長らく○○致しました」といった使い方が多く、「長らくお待たせ致しました」や「長らく留守をしました」などといった使い方となります。
「永らく」とは?
「永らく」にも、長い間、久しく、といった意味があり、長い時間が掛かったときに用いられる言葉です。
また、この期間において、どの程度ということは明確に決まっていないものの、「永らく」の場合、非常に長い期間を意味する際に用いられる傾向が強く、何十年、何百年、といった期間を意味する際に用いられるほか、「永らく」を用いることで歴史を感じることも可能となります。
このような意味から、「永らく」の類語には、「永く」や「永きにわたって」、「永遠の」、「永続的な」など、「永い」を用いた言葉が多くなります。
「永らく」の使い方
永い期間を意味する使い方が主な「永らく」の使い方となり、歴史あるお店が閉店する場合は、「永らくご愛顧いただき、厚く御礼申し上げます」などといった形で用いられます。
「長らく」と「永らく」の違い
同じ、長い間、久しく、といった意味を持つ言葉ですが、これらが示す期間に微妙な違いがあります。
言葉が持つ期間のイメージにおいて、「永らく」の方が長い期間を意味するイメージが強く、その歴史を感じることができる、そのような違いが両者にはあります。
「長らく」の例文
・『長らくご無沙汰しておりました。お元気でしたか。』
・『長らくお待たせしてしまい、大変申し訳ございません。』
・『今日で閉店させて頂きます。長らくのご愛顧ありがとうございました。』
・『仕事の都合で、長らく自宅を離れ暮らしてきました。』
「永らく」の例文
・『跡取りがいないという理由で永らく店を閉めていた老舗和菓子屋が復活しました。』
・『永らく低迷が続いていたチームでしたが、十数年ぶりに優勝することができました。』
・『子供が独立し空き部屋になっていた子供部屋を夫の趣味の部屋にリフォームしました。』
・『本当に永らくご愛顧いただき、厚く御礼申し上げます。』
まとめ
以上を踏まえ、「長らく」と「永らく」を使い分けることで、より、相手にどれだけの長さを意味しているのか伝わりやすくなります。