人材の配属で使われる言葉に「直属」と「専属」があります。
どちらも一般企業で使われている普通の言葉ですが痛いどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「直属」と「専属」の違いについて解説します。
「直属」とは?
「直属」とは「人や組織に直接属すること」という意味の言葉です。
もう少しわかりやすく説明すると「人や組織などから直接指示を受ける立場になること」が「直属」です。
組織は規模が大きくなるほど構成も複雑になります。
当初は上司と部下というシンプルな構成だったものが役割や仕事別に分割が進み、上下だけでなく横の関係など大きくなればなるほど指揮系統がややこしくなります。
上司と部下という関係であっても間に別の管理職が入ったり部署をまたいだ関係だったりと所属していながら間接的な関係であることも少なくありません。
「直属」とはそのような「間接的な関係ではない直接的な所属関係」を指す言葉です。
所属する側とされる側の1対1の関係性が「直属」であり、間に誰かを挟んだり複雑な組織が入ることがなく直接的に指揮命令下にある関係のことを意味します。
上司から見て自分の権限で直接命令を出せる部下のことを「直属の部下」と言い部下からみたそのような上司は「直属の上司」となります。
会社員にとって社長は上司ですが実際の仕事で直接命令を受けているわけではないので「直属」ではありません。
社長室付きの秘書など社長の命令を直接受ける立場にある人のみが「直属」となります。
「直属」の使い方
・重要な仕事は直属の部下に任せている。
・直属の上司に相談する。
・有給を取るには直属の上司のハンコが必要だ。
・王様直属の親衛隊が警護する。
「専属」とは?
「専属」とは「特定の人や組織のみに所属すること」という意味の言葉です。
一般的に「専属」は「他のことには関わらずひとつにのみ専念すること」という意味で使われています。
もう少しわかりやすく説明すると「他の仕事は行わず特定の仕事のみに従事すること」という意味になります。
「やり方によっては複数の仕事を手がけたり関わったりもできるのにひとつのことだけに専念する」のが「専属」であり、通常は契約を結ぶことによって成り立ちます。
歌手がひとつのレコード会社だけと仕事をするという契約のことを「専属契約」と言いますが、これは「他のレコード会社とは契約関係を結ばない」ということを指しています。
会社や組織で「専属」という場合は「特定の仕事だけをする人」という意味で使われます。
「専属マネージャー」という場合は「他の人のマネージメント業務は行わずその人のためだけに仕事をするマネージャー」を表しています。
「専属」の使い方
・新プロジェクトの専属になる。
・売れてきたので専属マネージャーがつけられた。
・ショーパブに専属芸人を見に行く。
・大物アーティストがレコード会社と専属契約を結んだ。
「直属」と「専属」の違い
「直属」は指揮監督権を含む上下関係を指す言葉ですが、「専属」は特定のひとつにのみ属することであり対等な関係でも使われます。
「直属」は当人同士の縦の関係によって決まるものです、「専属」は横並びの他とは関係を持たないという横の関係によって決まるという違いがあります。
まとめ
「直属」と「専属」では言葉の意味が全く異なります。
誤って使わないようにそれぞれの意味をしっかり覚えておきましょう。