天気予報やニュースで目にすることも多い「熱帯低気圧」と「ハリケーン」、どちらも通過した地域に甚大な被害を及ぼす自然災害です。
それでは、この記事では「熱帯低気圧」と「ハリケーン」の違いについてわかりやすく説明していきたいと思います。
「熱帯低気圧」の意味とは?
「熱帯低気圧」とは、緯度が低く気温の高い熱帯から亜熱帯の地域の海洋上で発生する低気圧の総称です。
低気圧は周囲より気圧の低い部分のことをいい、そのため周囲の空気や風を中心に引き寄せ、天気が悪くなってしまいます。
「熱帯低気圧」の多くはまとまった積乱雲を蓄えており、たくさんの雨を降らせ、風がとても強く、気圧が低ければ低いほど勢力が増して風が強くなります。
それによって河川の氾濫や防風による建物の倒壊、集中的な豪雨、それによって起きる土砂崩れなどの自然災害が起き、体調面でも頭痛や古傷の痛みが発生する人もたくさんいます。
また、熱帯低気圧は中心付近の最大風速が34ノット未満になっています。
「ハリケーン」の意味とは?
「ハリケーン」とは、熱帯低気圧が強くなったものであり、世界基準として最大風速が34ノット以上のもののことをいいます。
また、「ハリケーン」の中でも強さや大きさで「強い大型の台風」「強烈な超大型の台風」と言ったように段階が設定されています。
「ハリケーン」は太平洋(東経180度より東であり、赤道より北の部分)や大西洋で発生するものであり、呼び方が違うだけで、日本の「台風」や世界基準である「タイフーン」、インド洋や南太平洋で発生する「サイクロン」と同じものです。
「ハリケーン」は映画になるほど大きな自然災害であり、車や家の屋根が飛んでしまうようなほどの風の強さと、河川の氾濫を起こす強い豪雨を降らせます。
たとえば「ハリケーン」の進路が東経180度より西に進んで超えてしまった場合は、「台風」(とくに越境台風)と呼び名が変わります。
「熱帯低気圧」と「ハリケーン」の違いについて
「熱帯低気圧」と「ハリケーン」はどちらも大きな被害をもたらす自然災害ですが、大きな違いがあります。
まず「ハリケーン」は、「台風」や「タイフーン」や「サイクロン」と同じものであり、場所によって呼び方が異なります。
そしてこれらはすべて「大きくなった熱帯低気圧」です。
つまり、熱帯低気圧が風をあつめて大きくなり勢いを増したものが「ハリケーン」ということです。
そのため、「ハリケーン」のほうが地上に与える被害も大きいということになりますが、熱帯低気圧も決して侮ってはいけないほどの強い災害です。
まとめ
「熱帯低気圧」が大きくなったものが「ハリケーン」であり、さらに場所によって名前が変わる、ということでした。
天気予報などで目にすることも多く災害への備えとしても、覚えておきたい言葉です。