歴史に名をのこす、有名な哲学者は色々います。
この記事では、「マルクス」と「ルソー」の違いを分かりやすく説明していきます。
文学の知識をアップさせていきましょう。
「マルクス」とは?
マルクスはドイツに生まれた、1800年代の哲学者です。
かなり前に活躍していた人物ですが、マルクスの「資本論」は今でも、世界中の経済アナリストたちに愛されています。
マルクスの資本論では、経営者はどのように会社を動かしていけばいいか如実に語っています。
お金儲けをする人が、どんな行動をしていけば富が増えるのか、リアルにあらわしたものがマルクスの思想です。
資本論には労働者に賃金以上の仕事をしてもらうこと、できれば1か所に集めて大勢で仕事をさせることなどが書かれています。
また人々のあらゆる行動が「経済という土台」の上に築かれていることも語られています。
つまり経済活動を活発におこなうほど、活力ある社会をつくれると考えたのがマルクス主義です。
一方でマルクスのような考え方は、貧富の差を生み出すほか、独裁国家につながるのではないかという指摘もあります。
「ルソー」とは?
ルソーはフランスに生まれた、1700年代の哲学者です。
かなり大昔の人物ですが、「エミール」や「社会契約論」などの書物は、時代をこえて親しまれています。
ルソーの社会契約論とは「社会とは他者を支えることによって成り立つもの」と説いた思想です。
1人1人が社会と契約を結ぶことで、生まれるのが社会です。
そして社会は国家という、大きなまとまりも作っていきます。
少し難しいですが「民主主義の仕組み」を考えたのが、ルソーです。
このほかルソーはエミールという書物の中で、教育とはどうあるべきか語っています。
それによると、子どもの個性を尊重しながら「自由に学べる機会を与えること」が本来の学びだと書いています。
個人それぞれが自由に生きる社会を伝えているのがルソーの思想です。
「マルクス」と「ルソー」の違い
どちらも現代史に歴史を刻む、有名な哲学者です。
「マルクス」と「ルソー」の違いを、分かりやすく解説します。
・強いマルクス、自由のルソー「マルクス」と「ルソー」はどちらも、社会はどうあるべきか、国家はどのように作られるのかを説いた思想家です。
時代をみると「ルソー」が先に生まれて、その後に活躍したのが「マルクス」です。
そのためマルクスの思想に何らかの影響を与えたのが、ルソーの社会契約論です。
ルソーは個人が自由な意見をもっているからこそ、権威ある社会が成り立つと考えていました。
つまり「個人」にスポットを与えたのがルソー。
反対にマルクスは資本家が強く経済を回すからこそ、社会がうるおうと考えました。
つまり「資本家」にスポットを与えたのがマルクスです。
自由や民主主義をモットーにしたルソー。
資本主義をかかげたマルクス。
主張している中身がそれぞれ異なっています。
まとめ
「マルクス」と「ルソー」の違いを分かりやすくお伝えいたしました。
どちらも哲学や経済を学ぶ上で欠かせない重要人物です。
「マルクス」は強い社会や、資本主義の大切さについて語った哲学者です。
ルソーは自由に生き平等に学べる社会、つまり民主主義の大切さをアピールした偉人です。