この記事では、「案」と「素案」の違いを分かりやすく説明していきます。
「案」とは?
考えや計画、アイデア、予想、思いつきなどを「案」と言います。
また、「案」には、文章の下書きといった意味もあります。
「案」の場合、このようなことをまとめたものではなく、そのままの状態で置かれているそのものを意味する言葉です。
そして、「案」と言われる状態である以上、まだ確定していない、決まっていないものというものとなります。
「案」を別の言葉で言い換えると、「考え」や「策」、「設計」、「腹積もり」、「計画」、「プラン」などとなります。
「案」の使い方
「案」には、どのような「案」なのかを示す言葉が多くあります。
例えば、「デザイン案」や「予算案」、「図案」、「名案」、「原案」、「代案」、「改善案」、「代替案」などたくさんあります。
また、表現方法としては、「案を練る」や「案を提出する」、「案に相違する」などがあります。
「素案」とは?
「案」のもととなる、「素案」。
「案」として、周りに見せる前の状態のものを意味する言葉です。
「案」の場合、ある程度、まとまった状態のものとなりますが、「素案」の場合は、まったくまとまっていないものを指し、大まかな「案」の状態を「素案」と言います。
「素案」を他の言葉で言い換えると、「基本的枠組み」や「概要」、「あらまし」、「下書き」、「コピー」、「アウトライン」などとなります。
「素案」の使い方
「素案」の場合、どんな「素案」なのかを表す使い方として、「企画素案」や「改革素案」、「資料の素案」などといった言葉があるほか、「素案の段階」や「素案の作成」、「素案のレベル」などといった言葉もあります。
「案」と「素案」の違い
「案」と「素案」の関係において、「案」の前にあるものが「素案」となります。
「素案」とは、「案」にする前の状態のものを指し、「素案」から「案」を完成させるといった流れとなります。
そのため、全く異なったものであるとは言い切れない関係性にあり、「案」は、周りに提案するために作成したものを意味するのに対し、「素案」は、その前の状態にものを意味するものとなります。
「案」の例文
・『それは、名案ですね。実行してみましょう。』
・『今度のコンペに向け、いくつかのデザイン案を作成しました。』
・『万が一に備え、必ず代替案を考えておいてください。』
・『部署全員で、何か良い方法はないかと案を練る。』
「素案」の例文
・『まだ、素案の段階だったか上司に話してみることにした。』
・『彼の素案のお陰で、会議中、いいアイデアが生まれました。』
・『今日の午後までに会議に必要な素案だけでも完成する必要がある。』
・『良い案を出すためには、素案も重要です。』
まとめ
「案」を作成するために必ず「素案」が必要であるということではありませんが、「素案」によって、「案」はまとめやすくなるといったメリットがある、そのような関係性にあります。