この記事では、「偶然」と「たまたま」の違いを分かりやすく説明していきます。
「偶然」とは?
「偶然」は、客観的な物の言い方でその行為自体を意識しています。
つまり、「偶然通りかかる」という言い方は、「たまたま通りかかる」という言い方と比較した場合、客観的にその場所を通りかかるという意味になり、「たまたま」の場合、対象者は全くその行為自体を意識してないのです。
つまり、「偶然」は実は偶然と呼んでいますが必然に置き換えることも可能で、それは偶然という行為を意識しているが故です。
「たまたま」とは?
「たまたま」は、意識することなくさも当然であるとした行為です。
要は、「たまたま」は、出会うことに関してであればそれを意識することではなく、「偶然」と異なる点は故意で作り出すことができないことが「たまたま」になります。
「偶然」と「たまたま」の違い
「偶然」と「たまたま」の違いはばったりと出会うことを意味するのであれば、故意に出会いを装うか、そうではないかです。
実は、「偶然」は故意で出会いを作り上げることができますが、「たまたま」は自然と出会うことであるため、故意で何かを作ることではありません。
その上で、「偶然」=必然なのです。
「偶然」の例文
・『偶然彼女に出会う』
この例は、彼女とばったり出会ったという例ですが、問題は、本当にばったりと出会っただけであるかどうかにあります。
つまり、彼女側が待ち伏せという行為で対象となる人物に出会う場合、一応偶然ですがこのケースでは偶然=必然という形で「偶然」が働きます。
「たまたま」の例文
・『たまたま彼女と出会う』
この文章の意味は彼女と会った、ただそれだけです。
それ以上でもそれ以下でもなく出会うべくしてあったというだけです。
「たまたま」は意図的にその行為を作り上げることではないため、このケースでは出会うという行為を作り上げる行為ではないということになります。
まとめ
「偶然」と「たまたま」の違いは、必然性が絡むか絡まないかです。
「偶然」は出会うことと仮定した場合、一見すると出会うべくして出会うように見えますが実は違います。
「偶然」は必然であり、そうなるよう調整することが許されるため、「偶然」=必然が成立するのです。
しかし、「たまたま」はそうはいかず、「たまたま」は出会いを強制的に作り出すことである必然という当然そうなるという部分があってはいけません。
その為、これら言葉を使い分けた場合、「偶然彼女に出会う」という文章は、実は、彼女側か対象者側が待ち伏せをして自然と出会ったかのように装っているだけである場合が「偶然」です。
一方「たまたま」は、本当に二人の出会いが自然な流れで出会うため、「たまたま彼女に出会う」は本当に両者とも細工をすることなく自然な形で出会ったということになります。
その為、両者を使い分けるとすれば、「偶然」は細工が許される、「たまたま」は細工は不可と考えるとよいです。