「要件」とは?
要件は必要な条件、という意味で使われます。
一般的には「資格要件」「成功するための要件」「教員になるための要件」のように、必要条件という意味で利用されます。
何かに応募する時、応募要件等と書かれていることもあり、これは「この要件に満たせない人は応募する資格がない」という意味です。
大学受験などをするときには受験をするための要件がありますので、その要件にはしっかりと目を通す必要があります。
要件が守られていない場合、不正行為とみなされてしまう可能性が高まるでしょう。
しかしそれ以外に、大切な用事という意味で使われることも多く、この場合は用件と同じ意味になります。
「用件」とは?
用件はなすべき事柄、という意味で使われます。
例えば、翌日何かしなければいけないことがあると、「いくつか用件がある」と表現する人も多いのではないでしょうか。
やるべきこと、しなければいけないこと、という意味で使われます。
「要件」と「用件」の違い
要件も用件も似たような表現ですので、同じ意味だと思う人もいるかもしれません。
確かに、どちらにも大切な用事という意味はありますが、要件には必要な条件という意味があり、用件はその意味を持ち合わせていません。
これが大きな違いになります。
「要件」の使用例
ここでは要件という言葉を用いた例文をいくつか紹介します。
「要件」の例文1
「応募要件をよく読んでから応募してください」
応募要件という事は、その条件に満たしていなければ応募ができないということです。
例えば、大学を受験する場合は高校卒業している、あるいは高校卒業資格がある、という条件がありますし、運転免許で2種免許を取得したいと思うのであれば1種免許取得していなければいけません。
このように、何かに応募する場合は応募するための条件が備えられていることがありますので、そのような応募要件はしっかりと読む必要があります。
「要件」の例文2
「あの人は教育者としての要件を満たしていない」
学校の先生は、ただなりたいという気持ちがあればなれるというわけではありません。
子供のことを親身に考え、子供を公平に観察できる力、問題解決能力や先の問題を見通す先見の明も求められます。
自分に近寄ってくる子供ばかりを大切にする、客観的に物事が見られない、公平に欠いた態度に抵抗がないなどという人は、教員にはふさわしくありません。
「要件」の例文3
「人によって成功するための要件は異なります」
誰しも自分の人生では成功を収めたいですよね。
その一方で、だからといって成功している人を真似しても意味がありません。
成功するための要件は人によって異なります。
自分なりに幸せになるため何が必要なのか、しっかりと見極めていかなければいけません。
「用件」の使用例
ここでは用件という言葉を用いた例文を紹介します。
「用件」の例文1
「彼女にこれらの用件を伝えておいてください」
ビジネスなどにおいては、直接用件を伝えなければいけない場合もありますが、電話をしてもその人が席をはずしている、などということもありますよね。
そのような場合は伝言を伝えなければいけません。
何をして欲しいのか明確に、簡潔に伝えられるように心がけましょう。
「用件」の例文2
「時間がもったいないですので、早く用件に入ってください」
物事には前置きがあります。
しかし、やらなければいけない内容があるにもかかわらず誰かが延々と話をしていたり、何が言いたいのかわからない、という場合もあるでしょう。
そのような場合は「早く用件に入ってください」と相手に頼むことも大切です。
「用件」の例文3
「用件を伝えるときには簡潔に伝えられるよう、心がけてください」
特にビジネスにおいては、時間がもったいないですから、物事は簡潔に伝える必要があります。
語尾が長い、飾り言葉が多い、きちんと説明ができていない、などという状態では相手の時間も無駄にしてしまうのです。
物事は簡潔に伝えられるよう、普段から訓練する必要があります。
「要件」と「用件」の英語の違い
要件には必要な条件、という意味がありますので“requirement”、“important matter”、あるいは“important business、necessary condition”と訳せます。
急ぎの用件、ということであれば“urgent request”、条件を満たす、ということであれば“satisfy the conditions”になります。
用件はしなければいけないこと、という意味がありますので“business”や“chores”と表現できます。
「ご用件はなんですか?」というときには“May I help you?”が適切な表現です。