「被る」とは?
「被る」には多くの意味がありますが、業界用語など特殊な使い方を除いて、日常会話で使われる意味は以下の通りです。
「上にのせたりかけて覆うこと」の意味
人やものの上にものをのせたり、幅の広いものを上からかけて覆うことを言います。
特に頭の上にのせるものに使われ、帽子の他に三角筋、防災頭巾、かつらなどに使われます。
「身体の上から浴びること」の意味
上から粒子のこまかいものや液体が降ってきたり、人からかけられたりなどして浴びることを言います。
基本的にそれを浴びても命に別状がない程の軽いもので、瞬間的に降ってくる時に使います。
同じ粒子が細かいものでも「煙」や「花吹雪」など、動きが緩やかで時間がかかるものは「浴びる」が使われます。
「自分の身に降りかかってきたものを受けること」の意味
良いこと悪いことにかかわらず、自分の身に降りかかってきたものを受けることを言います。
良い意味では他人が何か行動した結果、自分が思わぬ幸運に恵まれた時に使われます。
悪い意味では、自分には関係のない他人の罪や汚名、借金などを肩代わりしなければならない時に使います。
「同じものが重なる」の意味
最近使われるようになった意味で、お互い意識していないのに偶然同じものやそっくりなものが重なることを言います。
何かのイベントで、特にネタばらしをした訳でもないのに用意していた出し物が他の人と同じだったり、示し合わせていないのに全く同じ洋服を着てる人がいた時に使われます。
「被る」というのは麻雀用語で「同じ牌が集まってしまうこと」や「自分が捨てた牌で人がツモってしまうこと」を表します。
ここから「同じ特徴を持つ人やもの」「似た様な雰囲気や流れを持つもの」が同時にその場に存在することを意味する様になりました。
「ダブル」とは?
「ダブル」とは、「同じものが2つ重なること」を意味します。
語源は英語の“double”で、そのまま「ダブル」と言われる様になりました。
英語の意味の「ダブル」は2倍や2重という意味があり、数値やものなど幅広く使われます。
日本語の「ダブル」は同じ様なものが2つある時に使われますが、こちらはどちらかというとイメージや雰囲気よりも実際に目に見えるものに使われることが多くなります。
「被る」と「ダブル」の違い
「被る」と「ダブル」の違いは、「対象が違うか同じか」という点です。
「被る」は違うものが2つ以上あり、それぞれの特徴や雰囲気がそっくりな時に使われます。
「ダブル」は偶然により同じものが2つ以上存在している時に使われます。
「被る」は全く違うものが寄り集まる中でそっくりになものがある時に使われ、「ダブル」は全く同じものが揃ってしまう時に使うと思っていると良いでしょう。
「被る」を使った言葉の例と解釈
「被る」を使った言葉と解釈を紹介します。
「あの2人はキャラが被る」
全く違う人が2人いるのですが、特徴や性格が非常によく似ていることを意味します。
「彼女とコーデが被ってしまった」
出掛ける時に友達と全く同じブランドで同じ色合いの洋服を着てしまったことを意味します。
「ダブル」を使った言葉の例と解釈
「ダブル」を使った言葉と解釈を紹介します。
「注文したメニューがダブってしまった」
居酒屋れレストランで1つ注文したつもりなのに、手違いか誰かが知らずにもう一つ注文したかで2つになってしまったことを表します。
「出席日数が足りなくて学年をダブルことになった」
学校は出席日数が足りないと進級・卒業ができないことがあります。
何かの事情で欠席が多くなってしまい、留年したことを表します。
「被る」の言い換え
「被る」の言い換えは「かち合う」です。
意味は「ぶつかり合うこと、運悪く重なること」です。
「ダブル」の言い換え
「ダブル」の言い換えは「重なる」です。
意味は「あるものの上にさらに同じものがのること」です。