この記事では、「アンソロジー」と「合同誌」の違いを分かりやすく説明していきます。
「アンソロジー」とは?
複数人の詩人や作家の詩や文を、ある基準で集めた本のことです。
また、同一人物の作品を選んで集めた本のことです。
いろいろな詩人や作家の詩や文を集めた本の場合、全く関係ないテーマで集めているのではなく、ある基準で選んで集めています。
たとえば、ペットをテーマにしている、和菓子をテーマにしているといったものです。
また、恋愛小説だけを集めたもの、ミステリー小説だけを集めたものなど、ジャンルを基準にして集めたものもあります。
同一人物の作品を選んで集めた本の場合は、代表的なものを集めていたり、ある雑誌に掲載されていたものだけを集めていたりなど、その基準はさまざまです。
「アンソロジー」の使い方
詩や文を集めた本を指して使用します。
同一人物の作品ではなく、別々の人の作品を集めたものを指して使用することが多いです。
「合同誌」とは?
同じ目的や趣味を持っている人が集まり、それぞれの人が作品を出し、出資をして、共同で作った同人誌のことです。
同人誌は同人雑誌ともいい、目的や傾向などを同じにするものが集まって、編集や発行をする雑誌のことです。
「合同誌」は目的や傾向を同じにする人が集まって作られています。
この雑誌におさめられている作品は、同じテーマで集められています。
書店などに並ぶ一般的な書籍は、出版社がいて、その出版社の編集者が編集を担当しています。
校閲や印刷をする会社には、出版社側から依頼をしています。
「合同誌」の場合は、出版社の編集者が編集をするのではありません。
編集や発行などすべての作業を、これを作る人たちで行います。
「合同誌」の使い方
目的や傾向が同じ人たちが集まり、費用を出しあって作る同人誌を指して使用する言葉です。
一人で作ったものを指しては、この言葉は使用しません。
「アンソロジー」と「合同誌」の違い
どちらも複数人がかかわって作られているものですが、同じものを指しているのではありません。
前者は、出版社から出されることが一般的です。
出版にかかわる費用は出版社が出しています。
後者は、目的を同じにする人などが作っているもので、作るための費用は出版社が出しているのではなく、これを作りたいという人が出しています。
「アンソロジー」の例文
・『書店で見つけたアンソロジーを購入する』
・『恋愛をテーマにしたアンソロジー』
・『たまにはアンソロジーを読んでみようかな』
・『友達がアンソロジーを貸してくれた』
「合同誌」の例文
・『合同誌を作りましょうと誘いを受けた』
・『合同誌作りにかかわる』
・『合同誌を作るために出資をする』
・『この合同誌は面白い』
まとめ
どちらのものも、複数人の作品を集めた出版物を指しているのですが、どういった人たちの作品なのか、出版のための費用は誰が出しているのかといった点に違いがあります。