この記事では、「壮観」と「圧巻」の違いを分かりやすく説明していきます。
「壮観」とは?
物事の構造が大きく素晴らしい眺め、またそのさまです。
規模が大きいという意味が含まれており、素晴らしい眺めであっても、規模が小さい場合は意味していません。
眺めとは、遠くまで見ること、見渡すことです。
遠くまで見える場合、その規模が大きいことが少なくありません。
たとえば、高層ホテルの最上階からは遠くまで見ることができます。
そうすると、そこから見えるものの規模は大きいです。
山頂に登ったとします。
そこからは、はるか遠くまで見ることができます。
木々が生い茂っている様子が遠くまで続いており、そのさまが美しいです。
このような景色を「壮観な光景」と表現できます。
「壮観」の使い方
素晴らしい風景を指して使用する言葉です。
規模が大きなものについて使うことが一般的です。
景色を意味する言葉なのですが、「壮観な試合」など景色以外の事柄にも使われています。
「圧巻」とは?
作中でもっとも優れた部分。
そこから意味が変わって、全体の中のもっとも優れた部分という意味にもなります。
他よりも目立って優れていることをいいます。
何が優れているのかは、この言葉の意味には含まれていません。
そのため、景色の美しさ、スポーツの能力、演技力、体型など、さまざまな事柄について使われています。
「この景色は圧巻の美しさ」などといいます。
この場合は、美しさという点で優れていることを意味しています。
これまでこの人が見た中でも、際立って優れている意味が含まれています。
「圧巻の投球」といった表現もされます。
この場合は、相手チームに得点をとらせない、素晴らしい投球を見せてくれたといった意味になります。
「圧巻」の使い方
作中でもっとも優れた部分という意味を持ちますが、作中についてだけでなく、その他の事柄についても目立って優れていることを指して使用されています。
「壮観」と「圧巻」の違い
どちらの言葉にも、素晴らしい、優れているという意味合いがありますが、何が素晴らしいのかという点に違いがあります。
前者の言葉は景色についていいます。
規模が大きくて美しい景色という意味です。
規模が小さな事柄は指していません。
後者の言葉は、何が素晴らしいのかという意味は含まれておらず、他と比べて目立って優れていることを意味しています。
景色についてもいいます。
規模についての意味は含まれていません。
「壮観」の例文
・『その様子は壮観だ』
・『こんな壮観は見たことがない』
・『しぶしぶ登山をしたが、壮観さに感動した』
・『壮観な高層ビル』
「圧巻」の例文
・『圧巻の強さをみせつける』
・『圧巻の演技力』
・『他を圧巻する姿』
・『圧巻の美しさ』
まとめ
2つの言葉には、素晴らしい、優れているといった意味合いがありますが、何が素晴らしいのか、何が優れているのかという点に違いがあります。