この記事では、「眺め」と「眺望」の違いを分かりやすく説明していきます。
「眺め」とは?
「眺め」には2つの意味があります。
ひとつは、その場所から見える目の前に広がるありさまです。
また、その景色をいいます。
目の前に広がるありさまとは、遠くまで見ることを指しています。
今駅のホームにいて、目の前に電車がやってきたなど、すぐ近くの光景を指しているのではありません。
たとえば、今東京スカイツリーの展望台にいるとします。
そこから外に目を向けると、遠い場所まで目に入ります。
天気がよければ富士山も見えます。
東京スカイツリーから富士山までの距離は何キロメートルもあり、遠い場所です。
そんなにも遠くまでが見えるのです。
このように、遠くまでを見ることやその景色を「眺め」といいます。
もう一つの意味は、物思いにふけながら見ることです。
「眺め」の使い方
遠くまでみることや、その景色を指して使用をします。
近くに広がる光景には使用しません。
「眺望」とは?
遠くまで見渡すことです。
また、その景色をいいます。
望遠鏡を使うと遠くまで見ることができますが、これを「眺望」とは一般的にはいいません。
「眺望」とは、遠くまで広く見渡せる雄大な景色をいいます。
山頂に登ると遠くまでみることができます。
そこから見える景色は広々としていて雄大です。
このような景色を眺めることや、その景色のことを指しています。
山頂など高い場所に行かなくても、広々とした雄大な景色を見ることはできます。
たとえば湖です。
琵琶湖のような大きな湖だと、湖の向こう側の遠くまでを見ることができます。
そして、広々としていて雄大さがあります。
「眺望」の使い方
遠くまでを広く眺める雄大な景色を指して使用をします。
雄大でない場合には使用しません。
360℃ぐるっと見えなくても、この言葉は使用可能です。
「眺め」と「眺望」の違い
どちらの言葉にも、遠くまでを見渡すこと、またその景色という意味がありますが、まったく同じ意味なのではありません。
「眺望」の場合は雄大な景色についていいますが、「眺め」は雄大でない場合もいいます。
5階建てのマンションに住んでいたとします。
これまでは遮るものがなく、遠くまで見ることができたのですが、目の前に高層マンションが建ってしまい、遠くを見られなくなりました。
これを「眺めが悪くなる」といいます。
この場合「眺望」は使用しません。
5階建てのマンションから見える景色は雄大とはいいがたいです。
「眺め」の例文
・『最高の眺めだ』
・『素晴らしい眺め』
・『マンション高層階からの眺め』
・『東京タワーからの眺めを楽しむ』
「眺望」の例文
・『眺望がよい』
・『素晴らしい眺望』
・『山からの眺望』
・『眺望に感激した』
まとめ
遠くまで見渡すことやその景色を意味する2つの言葉ですが、「眺望」には雄大という意味が含まれており、「眺め」にはその意味が含まれていない点が違います。