たまに、何事も上手くいかないと感じるような時がくることがあります。
そんな時には、できるだけ新しいことはやらないで、静かにすると言う人もいますが、逆に今まではやらなかったことをやって見ると言う人もいます。
このような状態のことを「スランプに陥る」と言います。
この「陥る」とはどう言う意味でしょうか。
また、同音の「落ち入る」とはどう違うのでしょうか。
この記事では、「陥る」と「落ち入る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「陥る」とは?
「陥る」とは、「穴のようなものに落ちてしまう」ことで、それを心理的な意味にも広げて、「望ましくない状態になってしまう」と言う意味で使われることが多い言葉です。
「陥」と言う漢字自体に「落とし穴」という意味があるので、「落とし穴に落ちる」と言うイメージになることが多いとも言えます。
「落ち入る」とは?
「落ち入る」とは、やはり、「何かに落ちてしまうこと」であり、「よくない状態に嵌ってしまう」とも言えます。
「入る」と言う言葉が付いていることから、単純な穴ではなく、深く複雑な穴であると言うイメージがつきまといます。
「陥る」と「落ち入る」の違い
「陥る」と「落ち入る」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、ある意味では同じと言っても良いでしょう。
実際に、辞書を調べても「陥る(落ち入る)」と言う見出しになっているものも多く、ただ、使っている字が違うだけで、意味は同じだと解釈されているケースも多くみられます。
ただ、使われている文字の違いが、若干のニュアンスの違いを生じているとも言えます。
つまり、「陥る」は平坦だった場所に急に穴が空いてそこに嵌ってしまうというニュアンスなのに対して、「落ち入る」は、既に空いている穴に落ちてしまう感じです。
この違いは、「陥る」に「突然」の意味が加えられる感じでしょうか。
また、両方とも、物理的な意味と心理的な意味の両方で使用される言葉ですが、「落ち入る」の方が比較的物理的な意味で使われることが多いでしょう。
「陥る」の例文
「陥る」の例文は以下のようになります。
・『数々の裏切りによって、疑心暗鬼に陥ってしまいました』
・『そこらじゅうに仕掛けられた罠に陥らないように細心の注意をしました』
「落ち入る」の例文
「落ち入る」の例文は以下のようになります。
・『今シーズンの成績が良く無かったのは、スランプに落ち入ったからです』
・『2つの結論の間でジレンマに落ち入って、抜けられませんでした』
まとめ
この記事では、「陥る」と「落ち入る」の違いを、解説してきました。
序文で述べたように、スランプに陥ってしまった時には、人それぞれに解消する方法を持っているものです。
しかし、それも効果がない時もあります。
そんな時に、やって見る価値があるのは、逆転の発想です。
つまり、今自分はスランプに陥っていると思うのではなく、逆に最高に波にのっていると思うのです。
そうすれば、自分の周りで怒ることが、それまでのように悪いことではなく、とても良いことに思えてくるかもしれません。