この記事では、「返戻」と「返礼」の違いを分かりやすく説明していきます。
「返戻」とは?
「へんれい」と読みます。
かえすことやもどすことという意味です。
「返」には、かえる、かえす、もとにもどす、「戻」はもどす、もどる、かえるという意味があります。
このことからも、「返戻」にはかえすことともどすことという意味があることがわかります。
返るとは、一度自分の手元から離れたものが、再び自分の手元にやってくることをいいます。
たとえば、外出先でハンカチを落としてしまったとします。
自分のもとにあったものが離れてしまいました。
交番に行ってみると、自分が落としたハンカチが落とし物として届けられており、再び自分の手元にやってきました。
これが返るが意味するものです。
戻すには、もとの状態にしたり、もとあった場所に返したりすることをいいます。
たとえば、本棚から本を抜き取ったとします。
その後、もともとあった場所に本を置くことが、戻すが意味するものです。
「返戻」の使い方
返すことや戻すことについて使用をします。
一度自分のもとを離れたものが再びやってくること、もとの場所に置くことなどをいいます。
「返礼」とは?
「へんれい」と読みます。
「返戻」には2つの意味があります。
一つは、人から受けた品物や礼など自分にとってうれしいものに対して、行為や品物でお返しをすることです。
この場合のお返しは、相手が喜ぶものを与えることが一般的です。
ふるさと納税をすると、寄付をした地域からお礼の品物が届きます。
この場合、ある地域がある人から金銭を受け取っており、これが人から受けた品物や礼にあたります。
それに対してある地域は、品物でお返しをしています。
ふるさと納税の場合だと、肉、米、パン、魚介類、野菜、卵、菓子、工芸品などお返しの品物はさまざまあります。
もう一つの意味は、仕返しをするです。
たとえば、ある人が別の人に足を踏まれたとします。
この行為に対して、足を踏まれた人は、踏んだ人の足を踏み返しました。
こういった、やりかえすことを意味しています。
「返礼」の使い方
人からのうれしい行為や品物などに対して、お返しをすることを指して使います。
「返戻」と「返礼」の違い
どちらの言葉も「へんれい」と読みますが意味は異なります。
前者はかえすことともどることです。
もとの場所にあるようにすることをいいます。
後者は品物などでお返しをすることを意味しています。
「返戻」の例文
・『借りた骨董品を返戻する』
・『持ち主に返戻する』
「返礼」の例文
・『返礼の品が宅配便で届いた』
・『立派なものを返礼の品としてもらった』
まとめ
「へんれい」と読み方が同じ2つの言葉ですが、意味は異なります。
一方はもとの場所に返したり、手元を離れたものが返ってくることです。
もう一方は他人から受けたうれしいことに対して、品物などでお返しをすることです。