日本語には回数や量を表す言葉がいろいろあります。
「度重なる」という言葉もそのような表現のひとつです。
ニュースなどでもよく聞く言葉ですが、正確にはどのような意味なのでしょうか。
今回は、「度重なる」の意味と類似表現について解説します。
「度重なる」とは?意味
「度重なる」とは、「同じことが何度も続いて繰り返し起こる」という意味の言葉です。
「度重なる」の概要
「度重なる」の「度」には「物事の回数や量」という意味が、「度重なる」の「重なる」には「同じものが続く」という意味があります。
ふたつの言葉を合わせた「同じ物事が相当の回数続く」というのが「度重なる」の意味合いです。
「重なる」だけだと繰り返される回数は2回ですが、そこに回数や量を表す「度」が加わることで「2階以上の回数」を表します。
具体的な回数は決まっていませんが最低でも同じことや似たようなことが2回以上繰り返される場合に 「度重なる」という表現が用いられます。
逆に回数が多すぎると「度重なる」という表現はあまり使われなくなります。
一般的に「数回」という場合の範囲に収まる3~6回くらい同じようなことが続く場合を指して「度重なる」と表現します。
同じか共通点のある似たような物事が繰り返し続くことを表す言葉なので全く別の物事や共通点のない物事が立て続けに起こったとしても「度重なる」という言葉は使いません。
同じような出来事や事件、もしくはひとつの組織内や同じ属性の人々の間で何度も続いて繰り返し起こる場合にのみ「度重なる」という表現が用いられます。
「度重なる」の言葉の使い方や使われ方
・度重なる不祥事の責任をとって監督が辞任する。
・度重なる事故の原因としてブレーキの不具合が疑われている。
・コンサートの度重なる中止にとうとうファンも愛想を尽かした。
・これまでにも度重なる災害に見舞われてきたが何度も復興してきた。
「度重なる」の類語や言いかえ
・相次ぐ
「同じような物事が次から次に起こる」という意味のこと場です。
「度重なる」とは意味合いが非常に近い言葉ですが、こちらのほうが間隔が短く短期間に集中して物事が起きている様子を表しています。
「度重なる」が物事がひとつずつ繰り返し起きているニュアンスが強く、こちらはひとつとは限らず時間的に集中的しているニュアンスが強めです。
・立て続け
「間をおかずすぐ後に続くこと」という意味の言葉です。
物事が次から次に起こる様子を表す言葉で「度重なる」と同じく繰り返しの要素を含んでいます。
「相次ぐ」よりもさらに短い期間で起きるときに使われる言葉で、ほとんど間を置かずに次の物事が続けざまに起きることを表現しています。
・後を絶たない
「終わりなくずっと続いているさま」を表す言葉です。
いつ終わるのかわからない様子を指す言葉で、一般的には「何度も繰り返し起こっているためにキリがなく終わりが見えない」ときに使われます。
「度重なる」がすでに起きたことを表しているのに対し、こちらはまだまだ続くと思われる未来予想を含む表現です。
まとめ
「度重なる」は一般的に使われている言葉です。
一人前の人間として知っておきたい当たり前の言葉なので正しい意味を覚えておきましょう。