年賀状で目にする四字熟語の中には、正確な意味が分からないものもあります。
この記事では、「平穏無事」の意味を分かりやすく説明していきます。
縁起のいい言葉を知って、教養を深めていきましょう。
「平穏無事」とは?意味
平穏無事(へいおんぶじ)とは、穏やかなこと。
これといって大きな問題のない、静かな時間が過ぎていることです。
和やかで温かい様子を意味する、とてもいい言葉です。
平穏無事には「平穏」そして「無事」という、2つの熟語が組み合わさっています。
「平穏」とは、落ちついていて静かなこと。
そして「無事」は、災難にあわず元気に過ごしていることです。
このように世の中や自分の暮らしが落ちついている状態であることを「平穏無事」といいます。
毎朝元気に、会社や学校に行けること。
それは当たり前の日常のワンシーンかもしれませんが、実はそれだけで、ものすごいこと。
「平穏無事」は当たり前の幸せをつづった言葉ですが、同時に当たり前の幸せに感謝する言葉です。
そう思うと「生きているだけで儲けもの」という穏やかな心情になれます。
「平穏無事」の概要
平穏無事は、年賀状に出てくる言い回しです。
「昨年もおかげさまで、平穏に過ごせました」と相手にこちらの無事を伝えたいとき、ひと言書き添えます。
「平和」と「おだやか」を意味する言葉がはいっているので、年始の挨拶にふさわしい、晴れやかな言葉です。
また結婚式のスピーチの席でも「平穏無事」という言葉は用いられます。
聞いていて不快にならない言葉、周りをぱっと明るくさせる言い回しが「平穏無事」です。
「平穏無事」の言葉の使い方や使われ方
「平穏無事」の使い方をおさらいしていきましょう。
・七五三のお祝いで、神社にお参りをした。平穏無事に育ってほしいと、心から願った。
・「おかげさまで平穏無事な日々を、すごしております」 ・「今年も家内安全、平穏無事に過ごせますように」「平穏無事」は七五三や還暦、米寿のお祝い、結婚式などでつかう言葉です。
また神社の絵馬に「平穏無事に過ごせますように」と一筆したためることもあります。
輝かしい未来を希望するとき、縁起のいい言葉が「平穏無事」です。
「平穏無事」の類語や言いかえ
「平穏無事」と同じような言い回しには、次のフレーズもあります。
・安穏無事
・天下泰平
・家庭円満
・無憂無風
天下泰平(てんかたいへい)は戦争などが起きずに、平和な時間が流れていること。
また無憂無風(むゆうむふう)とは、憂うことがないくらい、何事もないことです。
いずれも悩みのない、平和な時間をあらわします。
まとめ
「平穏無事」の意味や使い方をおさらいしました。
「平穏無事」とは安らかで、のどかな時間が流れていること。
騒がしいことが起こらずに、ゆったり過ごせることです。
年賀状でこちらの無事を伝えたいとき、今年が良い年になることを願いたいとき、用いられるひと言です。
明るい未来を連想させてくれる、とても良い四字熟語です。