この記事では、「虚仮の一念」の意味を分かりやすく説明していきます。
意味の分からない言葉を、短時間でおさえていきましょう。
「虚仮の一念」とは?意味
虚仮の一念(こけのいちねん)とは、取り柄のない人が一生懸命おこなうこと。
才能のない人が、がむしゃらに励んでいる様子をあらわした言葉です。
目立たないような人が、いちずに取り組んでいる状態を伝えている言い回しになります。
「虚仮の一念」には「虚仮(こけ)」と「一念(いちねん)」という少々むずかしい言葉が入っています。
虚仮には、表と裏が一致しないという訳があります。
外見は取り繕っていても、内面はそうでもない様子から「才能のない人・不器用な人」をあらわしています。
また「一念」は「深い思い・信念」です。
そのため「虚仮の一念」で「不器用な生き方をしている人の、ひたむきな思い」という意味になります。
下手だけれども、きまじめに取り組むこと。
ぶきっちょだけれども、本気でやってみる様子が「虚仮の一念」です。
「虚仮の一念」の概要
「虚仮の一念」にまつわる格言には「虚仮の一念、岩をも通す」があります。
「虚仮の一念、岩をも通す」というのは、どんなに凡人に思える人でも真剣に取り組んでいれば、いつかは花が咲くということ。
深い思いが岩を突き破って、穴が開いたエピソードから生まれた言葉です。
ちなみに発明王であるエジソンは、生前にこんな言葉を残しています。
「天才は1%のひらめきと、99%の努力である」。
これはとても有名な言葉ですが「虚仮の一念」にも、通じる考え方です。
どんなに偉大に見える人でも、その裏側にはたくさんの失敗や苦悩があったはずです。
そのため最初から「才能がない」と諦めてしまっては、非常に勿体ないものです。
能力は後から付いてくるものと考えて、まずはひた向きに試してみること。
「虚仮の一念、岩をも通す」は、心が折れてしまったときに助けてくれる言葉です。
「虚仮の一念」の言葉の使い方や使われ方
「虚仮の一念」はこのように実生活で使っています。
・『虚仮の一念、岩をも通す。最初から頭の良い人はいないよ』
・『受験まであと2か月。虚仮の一念、岩をも通す勢いで、死に物狂いで勉強した』
・『虚仮の一念、岩をも通す。ようやくパズルが完成した』
「虚仮の一念」は『虚仮の一念、岩をも通す』と文章にして使います。
誰かにアドバイスをするとき、地道に努力を重ねているシーンで使います。
「虚仮の一念」の類語や言いかえ
「虚仮の一念」は次のような語句に、置きかえできます。
・雨垂れ石を穿つ
・石の上にも三年
・嵐のあとには凪がくる
「雨垂れ石をも穿つ(あまだれいしをうがつ)」とは、雨のしずくが大きな石に穴を開けるように、小さな努力がいつかは実を結ぶことです。
「嵐のあとには凪がくる」は今は悪くても、いずれは上手くいくこと。
いずれも心を奮い立たせてくれる名言です。
まとめ
「虚仮の一念」にまつわる言葉を、おさらいしました。
「虚仮の一念」は「虚仮の一念、岩をも通す」と文章にして使います。
どんなに才能のない人でも懸命に努力を続けていれば、いつかは花が咲くという意味があります。