「激務をこなす」とはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
今回は、「激務をこなす」の意味と類語について解説します。
「激務をこなす」とは?意味
「激務をこなす」とは、「休む暇もないほど忙しい勤めを果たす」という意味を持つ言葉です。
「激務をこなす」の概要
「激務をこなす」の「激務」とは「通常では考えられないほど忙しい仕事」という意味を持ちます。
仕事の量や負担が限度が並外れていることを表す言葉で「常に時間に負われながら次々と処理していかないほど課題な仕事」を指す言葉です。
「激務をこなす」の「こなす」には「消化する」「処理する」という意味があります。
本来の意味は「食べたものを胃腸で消化する」というものですが、そこから転じて「やって来るものを次から次へと片付けていく」という意味があります。
「深く考えることなく流れ作業のように次々に処理していく様子」を表す言葉なのでひとつのことにじっくりと取り組むのではなく、終わりの見えないこと片付けていくような限界を超えた量や肉体的負担の重さを指す表現です。
一般的には「限界もしくは限界に近い状況で仕事に追われる様子」という意味で使われます。
ただ忙しいだけでなく精神的にも肉体的にも支障が生じかねないような状況を指す言葉が「激務をこなす」です。
現状で大きな問題は生じていないものの、近い将来体に異変が生じたり仕事がオーバーフローしてしまったりと何らかの形で破たん破綻してしまう可能性が高いあまり好ましくない状況を表しています。
「こなす」という表現には「熟練者がくもなくさばいて処理していく」というような手際のよさがこめられています。
「激務をこなす」の場合も個人の資質に依存しながら大量の仕事を特に時間もかけることなく効率よく処理してくニュアンスが含まれています。
個々の仕事品質については処理速度を重視しているため最低限の水準はクリアしているものの眼を見張るような出来栄えや圧倒的な完成度などは期待できず、あまり深く思いを込めることなく目の前にある仕事を済ませていくような態度を意味する表現です。
「激務をこなす」の言葉の使い方や使われ方
・『総理大臣として連日激務をこなす』
・『当直医は激務をこなすだけの体力がないと務まらない』
・『激務をこなすうちに体を壊してしまい退職を決意した』
・『一心に激務をこなすうちに気がついたら夜が明けていた』
「激務をこなす」の類語や言いかえ
・過重労働をこなす
「負担の重すぎる仕事をなんとかさばいて処理する」という意味の言葉です。
「激務をこなす」が客観的な仕事の忙しさや激しさを意味するのに対し、こちらは仕事に付いている人にとって明らかに負担がおもすぎる場合を指すときに使います。
「激務をこなす」に比べるとこちらのほうが問題性は高く早急な改善が必要です。
・ハードワークをこなす
「心身に負担のかかる重い仕事を処理する」という意味の言葉です。
「激務をこなす」とはほぼ同じ意味合いで使われます。
まとめ
「激務をこなす」は日常会話でも使われることが多い一般的な表現です。
どの程度の仕事量を指すのかは内容や本人の負担度合いによっても変わります。
言葉の意味を正しく理解してふさわしい使い方をめざしてください。