ネットの掲示板で見かける独特の表現に「マウスサービス」という言葉があります。
普段はあまり耳にすることのない言葉ですが具体的にどのような意味で使われているのでしょうか。
今回は、「マウスサービス」の意味と類似表現について解説します。
「マウスサービス」とは?意味
「マウスサービス」とは、「よく見せたり喜ばせたりしようと口先だけで大きく言うこと」を意味する言葉です。
「マウスサービス」の概要
「マウスサービス」とは「言葉や話によるサービス」を指しています。
スポーツ選手や政治家などインタビューを受ける機会の多い職業ではその場にいる記者やインタビューを見ている視聴者や読者に気に入られたいという気持ちから本当よりもないよう膨らませて話したり期待を持たせるような内容を伝えたりすることがあります。
そのような「本来の実力や実績から離れて言葉だけでいいように言うこと」を表す言葉が「マウスサービス」です。
「マウスサービス」という言葉はネット上の大手掲示板が発症だとされています。
スポーツ好きが集まる掲示板ではプレー内容やチーム成績に関する話題のほか、選手のインタビューや言動についてもたびたび議論が起きています。
あの選手はインタビューで調子のいいことばかり言う、話していることは立派だが内容が伴っていないなど「立派なことをいっているが本心は伴わないサービスとしての言動」であるものがいつの頃からか「マウスサービス」と呼ばれるように成りました。
野球選手の一部は特に口で大言壮語を吐く選手が多いことから次第に定着し、今では当たり前のように使われるネットスラングとして掲示板だけでなくSNSなどにも広がりを見せています。
「実績に伴わない見せかけだけの立派な言動」という意味から転じて「相手を悪く言わない立派な発言だが真意は違う」という下衆の勘ぐりに近い意味合いを持つ言葉としても使われています。
負けた相手を讃える発言に対し「マウスサービス」という場合は「口では褒めているが本心ではそんなこと思ってもいなはずだ」という邪推の意味です。
「マウスサービス」の言葉の使い方や使われ方
・『マウスサービスも野球選手にとっては大事な仕事のひとつである』
・『仮にマウスサービスだったとしてもあからさまな悪口を言うのに比べればよほどマシだ』
・『なんでもマウスサービス扱いするのはよくない』
・『期待は膨らむがマウスサービスだとして話半分に受け取っておくのが正解だ』
「マウスサービス」の類語や言いかえ
・リップサービス
「相手を心地よくするために出る本心ではない言葉」を意味します。
お世辞やおべっか、社交辞令などがこれに当たります。
「マウスサービス」というのはネット生まれの造語であり本来の正しい表現はこちらです。
・口だけ番長
「言うことはでかいが結果も実績も伴わない口先だけの人」を指す言葉です。
「マウスサービス」ばかり繰り返している人はこう呼ばれます。
まとめ
「マウスサービス」は「リップサービス」という言葉の変形です。
正式な場面で使うと間違いを指摘されてしまうので掲示板やSNSなどでのみ使うようにしましょう。