この記事では、「温度」と「熱量」の違いを分かりやすく説明していきます。
「温度」とは?
物体がもっている熱を数値化したもので、物体の熱さや冷たさを表す尺度です。
人によって熱さや冷たさの感じ方は違うので、基準を設けるために「温度」の指標が生まれました。
単位は摂氏温度(セルシウス度)が使われることが多く℃で表されます。
では温度はどんな基準で表わされているかを説明していきます。
まず物体は少なからず原子や分子のレベルで振動しています。
物体の原子や分子は激しく動くほど熱くなります。
この分子などの動きを“熱運動”と言います。
熱運動の激しさの状態を表したものが「温度」と呼ばれるものです。
「温度」が高くなったり低くなったりするのは、この熱運動が別の物体に伝わるからです。
また、物体は温度によって状態が変化します。
固体、液体、気体の3つの状態があります。
例えば水の場合、0℃より低い温度では固体である氷になります。
また、温度が高くなるほど水は気体に変化しやすくなります。
これは熱運動により分子の動きが激しくなり分子同士の繋がりから飛び出しやすくなるためです。
「熱量」とは?
熱をエネルギーとしてどれだけの量が物体間を移動したかを数値化したものです。
単位はジュールですがカロリーを使うこともあります。
高温のものから低温のものへ移動する熱や、化学反応で発熱や吸熱する場合などを熱量と言います。
普通1gの水を1℃上げるのに必要な単位を1カロリーと言います。
熱量を力学的エネルギーの単位で表わすと1カロリーは4. 19ジュールで換算されます。
熱というのは物体を構成している原子や分子の運動のことで、物体の持っているエネルギーです。
では具体的に熱量がどのように移動していくのか説明していきます。
例えば水を沸かしたい場合に、水をやかんに入れてガスコンロにかけるとします。
基本的に熱は温度が高いものから低いものへ伝わりますので、火から激しい熱運動がやかんに伝わります。
そしてやかんは熱くなります。
やかんを構成している原子や分子は激しく動きます。
そして今度は、やかんの中に入っている水にやかんの激しく動く分子がぶつかり、穏やかな水の分子が激しく動き始めます。
こうして水はだんだん温度が上がり沸騰していきます。
「温度」と「熱量」の違い
温度は、そのもの自体の温かい冷たいを数値化して示したものです。
熱量は物と物の温度差がある場合に結果的に移動した熱の量を数値化したものです。
「温度」の例文
・『お風呂の温度の設定をする』
・『クーラーの設定温度が低いです』
「熱量」の例文
・『太陽から多量の熱量を受け取っている』
・『多くの熱量が奪われた』
まとめ
今回は温度と熱量という言葉を調べましたが、分子の動きなどが出てきて少し細かい話になりました。
普段よく使っている「温度」という言葉ですがよくよく調べてみると面白い構造になっていました。
また、熱量に関してもじっくり調べると納得がいきます。