同じ漢字が付いていても、組み合わさる言葉によっては「違う意味を持つもの」もあります。
この記事では、「講演」と「講習」の違いを分かりやすく説明していきます。
スマートな学習をしていきましょう。
「講演」とは?
講演(こうえん)とは、大勢の前でトークすること。
あるテーマについて語ることです。
こうした会を「講演会」と呼んでいます。
もともと「講演」は仏教から来ている言葉です。
「仏の教えを分かりやすく教える」という意味があります。
その後「講演」は、仏教から離れた意味を持つようになります。
有名アナウンサーやアスリート、教育評論家のトークショーは「講演」と呼ばれています。
壇上にのぼって、不特定多数の人に思いや経験談をつたえることが講演です。
ちなみに講演とよく似たものに「セミナー」があります。
セミナーは講演よりも、コンパクトなもの。
参加者同士のディスカッションが含まれることもあります。
セミナーより、大規模なものが「講演」です。
「講習」とは?
講習(こうしゅう)とは先生の指導のもと、専門的な知識を身につけること。
そうした講習を受ける場を「講習会」といっています。
「講習」は「講じる」と「習う」が組み合わさった熟語です。
「講じる」とは手立てを考えること。
そして「習う」は、教えてもらうことです。
そのため同じ目的を持った人たちが、集まって学ぶことが「講習」です。
AEDの講習会、認知症予防の講習会、高齢ドライバーの講習会などが当てはまります。
講習会とよく似たものに「勉強会」があります。
どちらも、ひとつのテーマを勉強すること。
目的は同じですが講師がいるか、いないかの違いがあります。
専門的な知識をもつ先生がいるのが講習会。
講師がいなくても成り立つのが勉強会です。
「講演」と「講習」の違い
どちらも「講じる」という言葉が付いているので、見分けがつきにくいです。
「講演」と「講習」の違いを、分かりやすく解説します。
・体験談をつたえる「講演」、一緒にならう「講習」
「講演」と「講習」は「他人から学ぶ」という目的は一緒です。
ところがその中身が異なっています。
壇上に上がって大勢の人の前で、トークをおこなうのが講演。
講演する人は、芸能人やアスリート、落語家など様々です。
それに対して「ともに勉強する」という意味合いが強いのが講習です。
専門的な知識をつけるために、実技指導を交えながらおこなわれます。
そのため講習会は、屋外で実施されることもあります。
経験談や思いを伝えるのが「講演」。
先生と一緒に勉強するのが「講習」です。
まとめ
「講演」と「講習」の違いを分かりやすくお伝えしました。
「講演」とは多くの聞き手の前で、自分の体験談などを語ること。
そして「講習」は、先生に教えてもらう学習会のこと。
多くの仲間とともに、専門的な知識を身につけることです。
最近ではネットを通じた「オンライン講演会やオンライン講習会」も増えています。