国籍や社会的地位や経済状況などとは違い、この世の全ての人に唯一平等に与えられるもの。
それは時間です。
そしてこれは『老いる』ということを意味しています。
誰もがいつまでも若々しくいたいものですが、残念ながら『老い』は誰にでも訪れるものです。
そんな好ましくない『老い』を揶揄したり隠したりする様な言葉は世界中で存在しています。
日本語にもこれは当てはまり、その中の代表例が『中年』と『壮年』ではないでしょうか。
どちらも一般的に使われる言葉で、若者というには年を取っていますが、老人というにはまだまだ早いというイメージがあるぐらいで具体的なニュアンスの違いについてはよく知られていないのではないでしょうか。
この記事では「中年」と「壮年」の違いを分かりやすく説明していきます。
「中年」とは
よく使われる言葉ですがこれは『40代から50代の年齢の人間』を指す言葉です。
『中年太り』やひどい言葉だと若者から『中年のおっさん、おばさん』などとなんだか気が滅入る言葉として知られています。
しかし、一般的な定義としてはあくまでも『年齢に焦点を当てている』言葉です。
実はその昔40才は『初老』と呼ばれ、人生の後半に入るという意味で使われていましたが、寿命が著しく伸びた現在ではこの感覚はほぼありません。
人間の年齢に対する捉え方がだんだんと変わっていることを表しており、最近では40代はまだ『若者』扱いされるケースも多くなっているのではないでしょうか。
「壮年」とは
一方この言葉は『働き盛りの年齢にある人間』を指し示す言葉です。
この言葉にもある程度の年齢の基準があり、現在では30代後半から50代となっていますが、これも時代とともに変わる可能性があります。
この単語のポイントはあくまでも『働き盛りであるか』に焦点を当てているという点です。
例えば『壮年期』などの様に現役バリバリで働いている時期のことを指す言葉がある様に具体的な年齢というのはあまり『壮年』では重要視されていません。
「中年」と「壮年」の違い
この二つは『年齢に焦点を当てている』のか『働き盛りに焦点を当てているのか』で分けることが出来ます。
また、メディアなどの印象により、『中年』の方はいい意味としてとらえられることは少ないのも面白い点です。
一方『壮年』は『中年』という言葉をもう少しオブラートに包んだ言葉として使われることも多いです。
例えばスポーツ大会などでは『壮年の部』という形で『中年』の競技者を括っているケースも多くあります。
脱線すると『高齢の部』だとあまりいいイメージにならないので『熟練の部』などにしているのも良く見かけられます。
まとめ
如何でしたでしょうか。
今回は『中年』と『壮年』の違いについて確認してみました。
古今東西、年齢というものはどうしても気になる為、これにまつわる表現の仕方は良い物も悪い物も数多く生まれました。
どんな年齢であっても心と気持ちは若々しく、相手を思いやることのできる人間でありたいものです。