この記事では、「珍妙」と「珍奇」の違いを分かりやすく説明していきます。
「珍妙」とは?
珍しくて変わっていて、どことなくおかしいさを感じられるさまです。
「珍」には、かわっている、こっけいない、「妙」には、不思議、おかしいという意味があります。
このことからも「珍妙」には、変わっていておかしいことを指しているのがわかります。
サッカーの試合後、選手は通用口でユニフォームの交換をすることがあります。
ある選手はすでにユニフォームの交換をしており、自分のシャツがない状態でした。
別の選手にユニフォームの交換を申し出されたとき、シャツがないので代わりにショーツを差し出しました。
その後も別の選手に交換を求められたので、自分が持っているものを交換しました。
こうして最後には、ボクサーパンツ、スパイク、靴下という格好になってしまいました。
この格好は滅多にみられるものではなく、そして変わっています。
さらに、どことなくおかしさも感じられます。
この姿は「珍妙」だといえるでしょう。
「珍妙」の使い方
珍しくて変わっていて、おかしさがあるさまを指して使用をします。
人、動物、物などの姿、発言などに使うことが一般的です。
「珍奇」とは?
珍しくて変わっていて、普通とは違っているところがあるさまです。
「奇」には、めずらしい、ふつうでないという意味があります。
このことからも、「珍妙」には珍しくて普通ではないという意味であることがわかります。
植物の中には変わった形のものがあります。
一般的には、草本の場合は茎から枝を出して葉をつける形をしており、樹木の場合は太い幹からそれよりも細い枝が出て、葉をつけます。
高さが10cmにも満たず、幹がでっぷりと太く、そこから小さな葉を出す植物もあります。
普段見慣れている植物とは違った形で珍しいです。
たとえば、観葉植物として栽培されるオペルクリカリア・パキプスやパキポディウム・グラキリスは、珍しい形をしていて、普通とは違います。
この植物の形は「珍奇」だといえるでしょう。
「珍奇」の使い方
珍しくて変わっているさまを指して使用する言葉です。
人・動物・物の形や発言などに使用をします。
「珍妙」と「珍奇」の違い
どちらの言葉にも「珍」という漢字が使用されており、珍しいという意味がありますが、やや意味合いが異なります。
「珍妙」は珍しくておかしさがあるさまをいいます。
「珍奇」は珍しくて風変りなさまをいいます。
「珍妙」の例文
・『珍妙な動きをみせる』
・『珍妙な絵を描いた』
・『子供たちの珍妙な解答』
・『珍妙な発言をする』
「珍奇」の例文
・『珍奇な名前の植物』
・『珍奇な姿の動物』
・『珍奇な装置を開発した』
・『この動物園には珍奇な動物が集まっています』
まとめ
珍しいという点では意味が似ているのですが、一方はおかしいさま、もう一方は風変わりなさまを指している点に違いがあります。