「破落戸」とはどのような意味で使われる言葉なのでしょうか。
今回は、「破落戸」の意味と似たような意味で使われる類語について解説します。
「破落戸」とは?意味
「破落戸」とは、「うろつきながら悪事を働くたちの悪い者」を意味する言葉です。
「破落戸」の概要
「破落戸」は「ごろつき」とよみます。
一般的には「うさん臭い不逞の輩」や「小悪党」など「態度の悪いならず者」を指して使われます。
弱いものをいじめたり店にゆすりたかりを働いたり金品を脅しとったりなどあまり知恵の働かない短慮な悪事を働く人間に対して使われる言葉で、基本的にはどこの誰ともわからない迷惑な人間を指す言葉です。
「破落戸」は迷惑な悪事を行う悪人ですが大きな悪事ではなく被害規模が小さく程度の低い悪事を働く人間を意味します。
計画的だったり組織的だったりといったような大々的な悪事ではなく、後先を考えず目先の損得で動くような知能に欠ける迷惑なふるまいをする人間が「破落戸」です。
「破落戸」には「役立たず」という意味もあります。
そもそも「ごろつき」の語源は「ごろついている」つまり「ゴロゴロと寝転がっているばかりである」に由来します。
図体のでかい大人なのにろくに働きもせずゴロゴロしているばかり、つまりいるだけで役に立たない人が本来の意味での「破落戸」です。
「破落戸」という言葉は江戸時代に出来たとされていますができたばかりの頃は「定職も自宅もなく人の世話になりながらもろくに働かない人」を指していました。
主に乱暴者や問題人物を指す現在の意味合いとは少し異なり、元々は「ニート」や「居候」に近い意味合いでしたがそのような怠け者はまじめに働こうとせず悪事で小銭を稼ごうとしがちなことから「問題のある面倒な人」という意味が強まっていったとされています。
「破落戸」の言葉の使い方や使われ方
・『嫌がらせのために破落戸をけしかける』
・『あの店の店員は態度がひどすぎてまるで破落戸のようだ』
・『あんな乱暴な態度では破落戸呼ばわりされても仕方がない』
・『裏通りに数人の破落戸がたむろしている』
「破落戸」の類語や言いかえ
・チンピラ
「悪党の下っ端」という意味の言葉です。
出来が悪く取るに足りない当意味を持つ「チンケ」と役職がないことを意味する「ヒラ」が合わさって作られた言葉で元々は任侠やヤクザの世界で使われていた業界用語ですが今では一般にも広まっています。
「破落戸」がやっかいなふるまいや問題行動が見られる悪いやつ個人を指すのに対し、こちらは強い奴の下について意気がる人物を指すので主に組織や上下関係を持つ悪人に対して使われます。
・鼻つまみ者
「人から嫌われる迷惑な人」を意味する言葉です。
「破落戸」が個人の態度で決まるのに対し、こちらは周囲の評価によって決まるという違いがあります。
まとめ
「破落戸」という表記が使われるのは時代小説など一部に限られほとんどは「ごろつき」「ゴロツキ」と表記されます。
難読漢字としてクイズに出題されることも多いので読みと意味を合わせて覚えておきましょう。