「冒険譚」とは?意味や言葉の使い方、概要(元ネタ)など

「冒険譚」とは?意味と使い方

物語の種類のひとつに「冒険譚」というものがありますが、具体的にどういった物語を指すのでしょうか。

今回は、「冒険譚」の意味と類語について解説します。

「冒険譚」とは?意味

「冒険譚」とは、「危険を顧みず物事を成し遂げる様子を描いた物語」を意味する言葉です。


「冒険譚」の概要

未知の場所に挑んだり危険を伴う謎を解き明かしたりなど「安全が保証されていない状況に飛び込み危険を承知のうえで活動すること」「冒険」といいます。

一般的には日常から離れた場所や普通では体験できない状況など「非日常における活動」といったような意味合いで使われる言葉です。

「冒険譚」とはそのような「危険を伴う非日常的な体験を描いた物語」です。

「冒険譚」は物語の形式としてはごく一般的にありふれているものです。

そもそも物語というのは人々が体験したことのない状況や知らない世界を知るための手段であり、誰もが知っているような内容をわざわざ物語にすることはほとんどありません。

そういった意味ではほとんどの小説が「冒険譚」であるともいえますが、通常「冒険譚」という場合は「先の展開が予想できずハラハラドキドキするような物語」を指します。

主人公に危機が迫ったり危ない目にあったりなど危険と隣り合わせであることを承知のうえで自らその状況に飛び込み活躍する様子を描くのが「冒険譚」です。

「冒険譚」は古代から伝わる物語の形式であり世界中にこの形式でつくられた物語が存在します。

多いのは「秘宝や財宝など物品を求めて旅をする」「怪物や悪人と対決する」「未知の謎を解き明かすため未開の地を探検する」「世界を巡って珍しいものや奇妙なものを見聞きする」といったような内容で、人並み外れた活躍を見せた人の人生をつづった記録やチャレンジ精神あふれる旅行記なども「冒険譚」の一種に含まれます。

「冒険譚」は物語の性質上、波瀾万丈の展開が多く読む人の心を強くひきつけます。

そのため出し物や見せ物として非常に人気が高く文学以外にも舞台演劇や映画作品、アニメや漫画などあらゆる形式で「冒険譚」が作られています。


「冒険譚」の言葉の使い方や使われ方

・『未開のジャングルを調査した冒険譚を読む』
・『奴隷の身分から一国の王に上り詰めた人物の冒険譚』
・『少年小説では冒険譚の人気が高い』
・『地球ではない異世界を舞台にした冒険譚』

「冒険譚」の類語や言いかえ

・冒険小説
「小説形式で綴られる冒険の物語」を意味する言葉です。

冒険を描いた物語の中でも特に小説に限定して使われる言葉で「冒険譚」の一種に含まれます。

・冒険活劇
「冒険的な内容を派手派手しく描いた劇芝居」を意味する言葉です。

ハラハラする要素と見栄えのする動きがふんだんに盛り込まれた演劇や映像作品を指す言葉で、「冒険譚」をメインストーリーに据えアクション要素が加えられた作品を指します。

まとめ

「冒険譚」は物語の類型としてとてもオーソドックスなものです。

過去から現在に至るまで数えきれないほどの作品が作られているので興味のある方はいろいろな作品に目を通してみてください。

意味と使い方
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