「反故」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「反故」

反故とは、「ほご」と発音し、簡単に言えば「約束を破る」という意味です。

使う場面が難しい言葉の1つで、あまり会話で使うことはなく、主に文章で使う言葉で、ビジネス用語の1つだと考えていいでしょう。

そして、その原因が相手の方にある場合に使うことが多い言葉なので、この点にも注意しないといけません。

「反故」の意味

反故は、相手から約束を破られた時によく使う言葉です。

約束を破るつもりなのかと伝えたい時に使うことも多く、この言葉は基本的に相手に非がある時に使うと考えていいでしょう。

自分の方に非がある時にも使えなくもありませんが、あまりそのような使い方はしません。

また、約束以外に対しても「無効にする」という意味で使うことができる言葉ですが、そのような使われ方もあまり見掛けません。

「反故」の語源・由来

この反故という言葉は、書き損ねた紙が語源です。

そのような紙は「故」と呼ばれ、裏返すという行為が「反」と表現されることから、「失敗した紙を裏返す=まっさらの状態に戻す」という意味の言葉として誕生しました。

その為、この語源からは約束以外にも幅広く使えそうですが、現在では主に「約束を白紙に戻される」こと意味する言葉として定着しています。

単に「無効にする(白紙に戻す)」という使われた方もあるのは、この語源がその理由です。

「反故」の言葉の使い方

反故は、約束を破られた、そのようになりそうだ、そうつもりなのかといった場面でよく見掛ける言葉です。

その為、この言葉が使われる時点で、多少なりとも不穏な空気を感じてしまうでしょう。

また、例えそのような場面であっても、無理に使うと文章が堅くなるのと同時に、少し強い表現になってしまうので、使い所には注意が必要です。

「反故」を使った例文・解釈

反故を使った例文です。

この言葉が使われる様々なケースを挙げていきますが、意味が意味なので、どれもあまり好ましいシチュエーションではないと言えるでしょう。

「反故」の例文1

「来週には納品できると言っていたのに、その納期を反故にしてきた」

反故は、このような時に一番使われると言っていいでしょう。

ビジネスの世界で相手から約束を破ってきたことに対し、よくこの言葉で表現します。

強い表現になることから、怒っているという意味合いも表現できるので、その意味では便利な言葉だとも言うことができます。

「反故」の例文2

「あの会社は過去に契約を寸前で反故にしたことがあるので、今回も最後まで信用してはいけない」

前にそのようなことがあったという表現にこの反故と使うと、その件をより浮き立たせることができると言えるでしょう。

また、置き換えられる表現「破った」よりも、この「反故にした」と使った方がビジネス文章らしくなるという点もあります。

「反故」の例文3

「こちらから反故にするのも難なので、代わりになる提案をしようと思う」

相手に対してではなく、自分の方に使っている例になります。

この場合には、多少ながら(それをしてしまうと)相手に悪いという認識があるケースで使うことが多く、そう思っている時に使うものです。

ですが、その意味まで考えずに簡単に使ってしまっていることも多く、そこまで気にする必要もないかも知れません。

「反故」の例文4

「少しでも曲がってしまった釘は全部反故にして、新しいものを使ってくれ」

反故を「無効にする」という、もう1つの意味で使っている例文です。

このような使われ方はあまり見掛けませんが、語源からすると、本来の意味だとも考えられます。

しかし、言葉は時代によって主たる使われ方が変わっていくものです。

今ではこの場合には、「破棄」と置き換えた方が自然な表現になります。

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