「マネロン」
マネロンは、日本でも「犯罪による収益の移転防止に関する法律」という、それについての専門の法が作られるほど、国際的に問題視されている行為です。
この法に「犯罪による〜」と付くように、これが行われる際には、必ず犯罪行為が絡んでいます。
その証拠の隠蔽となる行為であり、これによって犯罪自体が発覚することも少なくありません。
「マネロン」の意味
マネロンとは、「マネーロンダリング」を略した言葉です。
マネーロンダリングは「資金洗浄」のことで、「違法行為(または、それと疑われる行為)によって得たお金を綺麗にする」と解釈します。
つまり、そのまま持っていては、それが証拠となって起こした犯罪が明るみに出てしまう可能性があるので、別の通貨や不動産などに換えてしまうことです。
これが発覚する理由として、突然大量に外貨へ両替した、高額な不動産や貴金属などを頻繁に購入し始めたといった目立つ行為のことがほとんどなので、そのような行為の際(もちろんマネロンではない場合)にマネロンだと疑われない為に作られたのが、上の項で挙げた「犯罪による収益の移転防止に関する法律」(ここにある内容はそれと疑われたり、処罰の対象になる可能性がある)です。
「マネロン」の英語・解釈
マネロンは、英語では略す前の“money launderingp”(マネーロンダリング)と表記します。
これが語源でもあり、全く一緒の意味で使っています。
「資金洗浄」と訳すことができ、日本でもマネロンをこの言葉で呼ぶことも多いです。
実際に「洗う」訳ではなく、他の通貨や不動産、物品などに換えてしまうことですが、数年前にアメリカで、どう勘違いしたのか、盗んだお金をランドリー機に入れて本当に「洗浄」しようとした窃盗事件の犯人がニュースになりました。
それではマネロンどころか、バラバラになってしまうだけだと笑い種になっていました。
「マネロン」の言葉の使い方
マネロンは、それと疑わしい(前述の「犯罪による収益の移転防止に関する法律」にある)行為が行われた際や、それに該当しないか(マネロンではないかと疑われないか)と心配な時に使われる言葉です。
「犯罪による収益の移転防止に関する法律」にある行為は、決して禁止されている訳ではありません。
何故なら、本当の自分のお金であれば、それをどう使おうが(大抵の場合)自由だからです。
しかし、捜査に対象になることもあるという注意だと考えてください。
「マネロン」を使った例文・解釈
マネロンを使った例文です。
本当にそうではないのに、それと疑われてしまうのは気持ちのいいものではありません。
「マネロン」の例文1
「不動産を1ヶ月の間に2箇所も購入したら、マネロンだと思われてしまうだろうか」
詳しいことはそれこそ「犯罪による収益の移転防止に関する法律」にありますが、その程度では疑われたり、捜査対象になることはまずないでしょう。
ただし、それを行う人が既に何かの(大金の絡んだ)事件の捜査対象に挙がっていたような場合にはその限りではありません。
「マネロン」の例文2
「マネロンで貴金属や宝石に換えると、価値が下がるのではないか」
マネロンは、犯罪行為を隠す為に行われる行為です。
その為、多少価値が下がろうが、それは大した問題ではないのです。
「マネロン」の例文3
「一度に大量の両替などをするからマネロンだと発覚するので、少しずつやればいいのではないか」
マネロンを隠す為の一番の手段だと言えますが、その少しずつでも継続的に続くと、やはり疑いが掛かってしまうのは避けられないでしょう。
また、犯罪による「汚れたお金」をいつまでも持っている方がよほどそれが発覚してしまう可能性が高いので、なかなかそうもできないものです。
「マネロン」の例文4
「『犯罪による収益の移転防止に関する法律』に抵触する両替行為があったので、財務省に届出をした」
各金融機関には同法により、1件で200万円相当を超える両替行為があり、その正当性が確認できなかった場合、財務省への報告が課せられています。
このような内容は何度も改正されており、2019年1月現在、直近の改正は2018年11月30日に行われています。