「惜しげも無く」とは?意味
「惜しげも無く」の意味は、「貴重なものを手放すのに勿体ないと思わないこと」です。
金銭や宝石など高額なものや、高度な知識やテクニックなど、人から見て非常に貴重だと思うものを手放す時に、全く気にしない人のことを言います。
「惜しげも無く」の読み方
「惜しげも無く」の読み方は、「おしげもなく」になります。
「惜し気もなく」「惜し気も無く」と表記することもありますが、読み方は同じです。
「惜しげも無く」を分解して解釈
「惜しげも無く」は「惜しげ+も(助詞)+無く」で成り立っています。
「惜しげ」は形容詞「惜しい」が体言化した言葉です。
「げ」という言葉は動詞の連用形、又は形容詞の語幹に付いて「~そうだ」「~らしい様子」という意味の名詞になります。
同じ様に「げ」の付いた言葉に「さみしげ」「わけありげ」「かわいげ」などがあります。
「無い」という打消しの言葉が付き、「惜しそうな様子がない」という意味に使われます。
「惜しげも無く」と「惜しみ無く」の違い
「惜しげも無く」と似た言葉に「惜しみ無く」があります。
どちらも「惜しまない」という意味は同じですが、使分けがあります。
「惜しげなく」は「全く気にせずに気前よくふるまうこと」という意味です。
「惜しみない」は「相手を尊敬したり、自分から謙遜する気持ちを持って何か行為をすること」という意味です。
この2つの言葉の違いは「心がけ」にあると言えます。
「惜しげも無く」の表現の使い方
「惜しげも無く」の表現の使い方を紹介します。
文法的な使い方
「惜しげも無く」は副詞で、その後に結論としての動詞を続けて使います。
「惜しげも無く~した」という形になることが多くなります。
元の形容詞として使う場合には「惜しげも無い」になりますが、先に紹介した「惜しみ無い」と間違えて使わない様に注意しましょう。
金銭だけではない
「惜しげも無く」は金銭的なものだけに使われる訳ではありません。
自分が持っている能力や知識などを人にすっかり伝授する時にも使われます。
「惜しげも無く」を使った例文と意味を解釈
「惜しげも無く」を使った例文とその意味を解釈していきます。
「惜しげも無く」を使った例文1
「彼は惜しげも無く1万円札を出した」
寄付や募金をする時に、ポンと1万円札を出した人のことを表しています。
「惜しげも無く」を使った例文2
「彼は海外で学んできた技術を惜しげも無く皆に伝えた」
海外で身に付けた最新の技術を他の人達に気持ち良く教えたことを表しています。
「惜しげも無く」の類語や類義語
「惜しげも無く」の類語や類義語を紹介します。
「羽振り良く」【はぶりよく】
「金銭をどんどん浪費すること」という意味です。
「糸目を付けず」【いとめをつけず】
「金額を気にせずに幾らでもお金を使うこと」という意味です。
「糸目」とは「凧」を操る糸のことで、目の数が足りないと凧がどこかへ飛ばされしまうことからきています。