「懐古厨」
この懐古厨は、最後に「厨」と付くように、いい意味の言葉ではありません。
まずこの「厨」の説明からですが、中学生を「中坊」と馬鹿にした表現が「厨房」という当て字表現でよく使われるようになり、それが縮まって「厨」となりました。
その為、本来「厨」は「中学生並」という意味になりますが、その「中学生じゃあるまいし」と馬鹿にするように、主に何かの言葉の後に付けて用いられています。
「○○厨」と使えば、「○○にしか興味がない」「○○なんてくだらないものを好んでいる」
といった意味で使う蔑称になります。
「懐古厨」の意味
懐古厨とは、上で説明した内容からも分かるように、人に対して「昔を懐かしがってばかりいる」と馬鹿にして使う言葉です。
「昔はよかった」とはよく使われるフレーズですが、本当にその意味だけでなく、今の若い人に対して「昔を知らないだろう」というニュアンスで、暗に馬鹿にする意味で使う方ことがあります。
そんなことばかり言っている人のことをこの「懐古厨」と呼びます。
また、純粋に昔のことばかりしか言わない人を指して使うこともありますが、どちらにしてもそういった人に対しての悪口として使う言葉です。
「懐古厨」の英語と解釈
懐古は「昔を懐かしむ」という意味です。
それを好んで行う人という表現の“who like nostalgia”が「懐古厨」の英語表記だと解釈していいでしょう。
ただし、「懐古厨」のようないかにも馬鹿にしているという意味は含んでおらず、単に「懐古主義がある人」という訳の方が適しているので、完全に適した英語表現ではありません。
日本語の「懐古厨」より穏やかな表現に留まると考えておいてください。
「懐古厨」の言葉の使い方
懐古厨は、そのような人に対して使いますが、いい意味で使うことはない言葉なので、使い方には注意が必要です。
迂闊にこの言葉を使ったことにより、トラブルを招いてしまうことも少なくないので、例えそうだと思っても、口に出したり、記述するようなことは避けた方が無難です。
「懐古厨」を使った例文・解釈
懐古厨を使った例文です。
いい使い方をする言葉ではないので、これらの例も参考程度に留めておいてください。
「懐古厨」の例文1
「懐古厨にあいつは、今のゲームを何かと批判ばかりしている」
昔と比較すると、今のゲームはどれも圧倒的にクオリティが上がっているのは間違いありません。
しかし、シンプルな時代のゲームの方がよかった、見た目より中身があったなどと昔のゲームを懐かしがるような人も多いです。
どちらを好むかは人それぞれですが、いつも昔のゲームの方がよかったとばかり言っていると、この「懐古厨」だと言われてしまっても仕方ないかも知れません。
「懐古厨」の例文2
「あのいかにも古い画風のアニメが懐古厨に受けているようだ」
アニメもまた、今のものはどれもすごいCG技術を使って描かれているので、昔の作品とは大違いです。
しかし、そのようなデジタル処理ではなく、手書きのセル画で作られていた頃の作品の方が好きだという人も居るでしょう。
「懐古厨」の例文3
「昨今は旧車ブームだと言われているが、わざわざ古い車を好んで買う懐古厨の気が知れない」
上のゲームやアニメなどと共に、自動車も人によっては古いものを好む傾向があります。
燃費や居住性(要は実用性)を重視していることが多い今の車より、そのようなことはあまり考えていなかった時代の(いわゆるワイルドな)車の方がよかったと思う気持ちも分からなくもありません。
「懐古厨」の例文4
「一部の懐古厨に人気の古いゲーム機を手に入れてプレイしてみたが、意外と面白かった」
馬鹿にしていたものが、実際にやってみると意外と面白かったという例です。
その他の対象も、実際に見てみたり、体験してみると考え方が変わるかも知れません。