「推進を図る」とは?意味や使い方を解説

ことわざ・慣用句

「推進を図る」

「推進を図る」「すいしんをはかる」と読みます。

この言葉で多いのが「図る」という漢字の書き間違いです。

「はかる」には他にも「計る・測る・量る・謀る・諮る」がありますので、間違えない様にしましょう。

「推進を図る」の意味

「推進を図る」の意味と類語について紹介します。

「推進を図る」の意味

「推進を図る」の意味は「目標に向かってものごとを進める様に工夫したり計画を立てること」です。

「推進を図る」は、「推進+を(助詞)+図る」の3つの言葉が組み合わさっています。

「推進」「推」「おしすすめる」「おしひろげる」という意味で、「進」「前に出る」「おしだす」という意味です。

「図る」は、「計画をする」「ものごとが実現する様に計画をしたり、努力する」という、短い言葉にかなり多くの意味が含まれているのです。

これらの言葉が組み合わさり、「推進を図る」という意味が成り立っているのです。

「促進」との違い

「推進」とよく似た言葉に「促進」があります。

「促進」の意味は「自分から働きかけてものごとを進める様子」です。

「促進」「促」「うながす」という意味があります。

「推進を図る」「目的に向かってものごとを順調に進める様に工夫する様子」であることに対して、「促進を図る」は、「目的に向かってものごとを早く進める様に努力する様子」という意味になります。

それぞれの時間の流れが違うことに注意して使い分けましょう。

「推進を図る」の言葉の使い方

「推進を図る」の使い方には以下の様なポイントがあります。

「推進する」とは意味が違う

「推進を図る」は、「推進」だけでも意味が独立しているので、「推進する」という言葉もあります。

「推進する」「目的に向かってものごとを進めること」ですが、「推進を図る」には「図る」がついているので、更に「工夫したり努力をしてその様に持って行くこと」という意味があるのです。

「推進を図る」の方は人が何かしら手を加えているという意味が含まれています。

物理的な意味で進めることではない

「推進」には「船を推進させる」など、物理的に物を前へ移動させるという意味があります。

しかし「推進を図る」は、事業や計画など形のないものを進めることを意味するのです。

「船の推進を図る」という言い方はしません。

「推進を図る」を使った例文・短文(解釈)

「推進を図る」を使った例文と解釈を紹介します。

「推進を図る」の例文1

「期日までにプロジェクトの推進を図る」

プロジェクトが期日までに終了しないと、自分の成績や評価が下がってしまいます。

このままだと期日までに間に合わないと思ったら、自分で工夫して間に合わせる様にする必要があります。

関係部署と連絡を取り合ったり、早く決断を下すなど、自ら努力をしている様子を表しています。

「推進を図る」の例文2

「市議会では駅前開発について推進を図る協議を開始した」

駅前がまだ開発されていない地域は、ごちゃごちゃとしていて放置自転車問題などが起きています。

議会で駅前開発を進める為に具体案をまとめる協議を始めて、いよいよ解決に乗り出した状態を表します。

「推進を図る」の例文3

「人事部ではデータを取るなどしてフレックスタイムの推進を図っている」

残業を減らす為にフレックスタイムを導入する企業もあります。

しかしフレックスタイムを使いこなすには社員が時間差に慣れる必要があります。

何とかしてフレックスタイムを浸透させて残業を減らす様に、人事部が頑張っている様子を表しています。

「推進を図る」の例文4

「ボランティア活動の推進を図る為にイベントを開く」

ボランティア活動に興味を持っている人は多くても、どうやって参加するのか、具体的な活動内容などが分らないという人もいます。

イベントを開いて説明会をすることで、ボランティア活動を広げていく努力をしている様子を伝える文です。