日本では「正月」のことを、「初春」や「新年」と言います。
この記事では、「初春」と「新年」の違いを分かりやすく説明していきます。
「初春」とは?
「初春」とは、「春の初め」、または「新年」のことを言います。
旧暦の正月は立春の頃と言うこともあり、その別称となっているようです。
「新年」を意味する「初春」は「新春」とも言います。
どちらも、春がやってきたイメージですが、新暦では真冬なので、違和感を覚えるかもしれません。
太陰太陽暦の旧暦から太陽暦の新暦に変わったのは明治時代からで、それが現代まで続いています。
ですが、「正月」のことを「初春」と呼ぶのは変わっていないようです。
一方、「春の初め」と言う意味での「初春」の頃は、立春から啓蟄の頃までを言います。
なので、2月の上旬から3月の上旬頃までを指します。
「新年」とは?
「新年」とは、「新しい年」、あるいは「正月」のことを指します。
また、日本では多くの学校や会社の「新年度」が4月にあたることから、これを「新年」と呼ぶこともあります。
暦の上での「新しい年」の始まりは、1月1日です。
これは世界各国の多くが、この日を「新年」としています。
日本では「正月」にあたり、厳かに「新年」を迎えます。
ですが、世界各国では花火が打ち上がるなど、賑やかな「新年」も多いようです。
「初春」と「新年」の違い
「初春」と「新年」の違いを、分かりやすく解説します。
「初春」は「春の初め」、あるいは「新年」という意味があります。
一方、「新年」は「新しい年」や、「正月」のことです。
なので、「初春」と「新年」は、ほぼ同じ意味で使われています。
日本の場合は、現在の新暦では新しい年の始まりの1月1日が元旦で、「正月」にあたります。
また、多くの国が、太陽暦の1月1日を「新年」としています。
「初春」も日本の「正月」で使われる言葉ですが、こちらは旧暦から来ています。
旧暦は現在の2月上旬頃にあたり、当時はその頃が、「新年」で「正月」でした。
「春の初め」という意味の「初春」は、「立春」から3月上旬の「啓蟄」の頃までのことを表しています。
そのため、旧暦の「正月」を「初春」と言っていた名残がそのまま新暦になっても続いているようです。
日本では、新暦と旧暦では、「新年」や「正月」が1か月以上も違います。
なので、現在の1月1日は冬の真っただ中なのに、「新春」と呼ぶのは違和感があるかもしれません。
ですが、「初春」の意味を知ることで、なぜ「正月」が「初春」と呼ばれているのか理解しやすくなるでしょう。
まとめ
日本では明治時代から新暦が使われるようになりましたが、それ以前はずっと旧暦を使っていました。
日本の旧暦は、元々、中国から入ってきたようですが、現在でも中国だけではなく、他のアジアの国々が旧暦を使っています。
日本でも、沖縄や奄美などの南西諸島では、今でも旧暦を使っていることもあり、「正月」のお祝いや行事は新暦の2月に行われています。
また、現在でも旧暦が記載されているカレンダーもあり、新暦との比較がしやすくなっています。