「ロートル」とはどういう意味の言葉で、どんな由来があるのでしょうか?
この記事では、「ロートル」の意味を分かりやすく説明していきます。
「ロートル」の意味とは?
「ロートル」とは、「老人」・「年寄り」という意味の俗語・隠語です。
「ロートル」の由来とは?
「ロートル」の由来は、中国語で「老人」や「年寄り」を意味する「老頭児」に由来します。
ちなみに、中国語で「老頭児」は「ラオトウ」に近い発音になります。
したがって、中国語として「ロートル」と発音しても中国人には通じないようです。
日本語としての「ロートル」と中国語の「老頭児」の違い
中国語の「老頭児」に由来する「ロートル」ですが、それぞれニュアンスに若干の違いがあるようです。
日本語としての「ロートル」
「ロートル」という言葉は、日本において日常会話における俗語・隠語として昭和40年代ごろに使われていた言葉です。
意味としては、由来となった中国語の「老頭児」と同じで「年寄り」・「老人」を指します。
しかし、基本的にネガティブで否定的なニュアンスを含んだ使い方をされていました。
そこから転じて、親しみを込めた皮肉や自虐や自嘲的な意味合いでも使用されていたようです。
最近ではあまり使用されなくなりましたが、日本のスポーツ界隈でも「ロートル」という表現が用いられていました。
おもに、引退してもおかしくない年齢にも関わらず、現役にこだわろうとするベテラン選手を揶揄して、「老害」・「時代遅れ」・「戦力として役に立たなくなったベテラン選手」・「往生際の悪いベテラン選手」などの否定的な意味合いで使われていたようです。
他にも、パソコンなど数世代前の型落ちした機種を指して「ロートルマシン」と表現する例や、競馬において8歳以上の馬を指して「ロートル馬」と表現する例もあるようです。
中国語の「老頭児」
日本語の「ロートル」がネガティブなニュアンスで使用されていたのに対し、中国語の「老頭児」は本来、老人への親しみを込めた言葉でした。
日本語で言うところの「おじいさん」や「おじいちゃん」に該当します。
逆に、老人に対するネガティブな表現の中国語としては「老頭子」があります。
こちらは、日本語で言うところの「じじい」や「老いぼれ」に該当します。
「ロートル」の使い方
「ロートル」は、「寄り」や「老人」という意味で使用されます。
しかし、「老害」や「老いぼれ」、「時代遅れな人」といった比較的ネガティブなニュアンスを含むことが多いので、使用する際は注意が必要です。
「ロートル」を使った例文
・「あの人はベテランではあるが、古いやり方に固執しているロートルだ」
・「あの選手にはロートルであることを自覚して、引き際をわきまえてほしいのものだ」
・(自虐的な意味で)「若い社員の成長っぷりは凄まじい。自分はもうロートルかな」
まとめ
「ロートル」とは、「老人」・「年寄り」という意味の俗語・隠語です。
中国語の「老頭児」が由来となっています。
ニュアンス的には「老害」や「時代遅れな人」といった否定的でネガティブな意味合いを含んでいるため、使用する際は注意が必要です。