この記事では、「具合」と「調子」の違いを分かりやすく説明していきます。
「具合」とは?
「具合」の意味は5つあります。
1つめは物事の状態です。
活動や機能から見たありさまを意味しています。
「エンジンの具合」のような使い方をし、この場合はエンジンの状態のことを指しています。
これは、機能面から見た状態のことです。
2つめは、健康の状態です。
「今日は具合が悪い」「具合がよいようだ」のような使い方をします。
健康のありさまを意味しています。
3つめは、物事の進め方、段どりのことです。
家に棚を取り付けるときのことで考えてみます。
棚に適した板を、釘などを使って壁に固定をします。
誰かと一緒に作業をしているときには「こんな具合」など声をかけることでしょう。
この「具合」は物事の運び方を指しています。
4つめは都合です。
何かをするときに、それを行うのがよいか悪いかを指しています。
「午前中は具合が悪い」のような使い方をし、この場合は午前中はそれを行うのに状態がよくないという意味になります。
5つめは、体面、体裁です。
他の人にどう見られるかということです。
「具合」の使い方
さまざまな意味がありますが、よいか悪いかを示すために使われることが多いです。
「調子」とは?
「調子」の主な意味は4つあります。
1つめは、音の高い・低いの度合い、音の速さです。
楽器を演奏したり、歌を歌ったりするときに、手で机を叩いたりしてリズムをとることがあります。
音楽には、音の高い・低いがあります。
思ったような音を出せないときに「音の調子が悪い」などと言ったりします。
こういったリズムや音の高低を「調子」といいます。
2つめは口調、語調です。
同じことを言うにしても、言葉の勢いや、音の強弱などによって、伝わり方が違います。
たとえば、「おはよう」という言葉を、力なく言うと弱々しく感じられ、強く速く言うと勢いを感じられます。
こういった、言い方、言葉の様子を意味しています。
3つめは、活動する物の状態です。
「機械の調子が悪い」のような使い方をし、この場合は機械の状態がよくないことを表しています。
4つめは、動きや進み方の勢いです。
「調子よく進む」などの使い方をし、この場合は進み方が期待している通りだ、といった意味になります。
「調子」の使い方
物や人の状態を指して使用をします。
「具合」と「調子」の違い
物や人の状態の意味が共通しています。
どちらも複数の意味がありますが、それ以外の部分が違います。
「具合」は「味の具合」など、物の状態を確かめみる意味合いがあります。
一方、「調子」は外から見た様子の意味合いがあります。
「具合」の例文
・『靴のフィッティング具合を確かめる』
・『発酵の具合によって味が変わる』
・『具合はどうですか?』
・『ちょうどよい具合に塗れた』
「調子」の例文
・『調子を尋ねる』
・『調子をあわせる』
・『強い調子で話す』
・『お腹の調子が悪い』
まとめ
物や人の状態の意味は共通していますが、それ以外の部分に意味の違いがある言葉です。