地理の勉強をしていると「沈水海岸」と「離水海岸」というよく似た言い回しに、頭が混乱してしまうこともあります。
 この記事では、「沈水海岸」と「離水海岸」の違いを分かりやすく説明していきます。
 地形の違いを正しくおさえて、テストで満点を目指していきましょう。
「沈水海岸」とは?
 沈水海岸(ちんすいかいがん)とは、陸地と海面の間に差がうまれ、長い年月を経て作られた海岸のことです。
 沈水海岸がつくられるのは、ある条件が生まれたときです。
 ひとつは陸地が沈んで下がってしまったとき。
 もうひとつは海面が上がったときです。
 このどちらかの条件が生まれると、沈水海岸という現象が起こりやすくなります。
 沈水海岸の特徴は、ごつごつしていて入り組んだ海岸線です。
 よく名前が知られたリアス海岸も沈水海岸の種類のひとつ。
 沈水海岸は他にも、エスチュアリーやフィヨルドなどもあります。
 リアス海岸は日本の三陸地方でよく見られる地形で、エスチュアリーは主にイギリス。
 フィヨルドはノルウェーなどの北欧でよく見られます。
 地域にあわせてどのような沈水海岸があるのか、抑えておくと良いでしょう。
「離水海岸」とは?
 離水海岸(りすいかいがん)とは、界面と陸地の間に差が生まれ、沈水海岸と同じように長い時間をかけてつくられた海岸のことです。
 離水海岸ができるのは、このような条件のときです。
 ひとつは陸地が盛り上がったとき。
 もうひとつは海面が下がったときです。
 離水海岸の特徴は、まっすぐでなだらかな海岸線のこと。
 おだやかでギザギザなどがみられないのが離水海岸です。
 利水海岸には岩石海岸と砂浜海岸・海岸平野があります。
 日本で人気のあるビーチも、砂浜海岸である場合が多いです。
 どこまでも白い砂浜が直線状につづく九十九里海岸も、離水海岸のひとつになります。
「沈水海岸」と「離水海岸」の違い
 海岸をあらわす言葉は、地理でよく出てきます。
 またテストで「沈水海岸」と「離水海岸」の違いを問われることも多いです。
「沈水海岸」と「離水海岸」の違いを、分かりやすく解説します。
 ・海面は上がるか下がるか 見分け方のひとつに、海面が上がっているか下がっているかがあります。
「沈水海岸」は海面が上がったとき、または陸地が沈んだときに作られる海岸です。
「沈水」と書くので紛らわしいのですが、海に向かって陸地が沈み下がるイメージを連想すると記憶にのこりやすいです。
 反対に「離水海岸」は海面が下がったとき、または陸地が隆起したときに作られる海岸です。
 このような現象が起こると海と陸がすこし離された状態に見えるので、この名がついています。
 また「沈水海岸」はギザギザしていて険しく「離水海岸」はストレートで穏やかという地形の違いもあります。
まとめ
「沈水海岸」と「離水海岸」の違いを分かりやすくお伝えしました。
 どちらも世界の海岸について述べたもので沈水海岸は日本のリアス海岸も含まれた、ごつごつと険しい海岸のこと。
 離水海岸は九十九里浜のような、穏やかな海岸平野をあらわしています。
 違いを知って、地理の力を積み上げていきましょう。


