この記事では、「演習」と「練習」の違いを分かりやすく説明していきます。
「演習」とは?
慣れるために繰り返し習うことを意味する「演習」。
また、非常時や実践を想定し行う訓練や大学などで学生が研究や発表、討議を行う少人数の授業形式を指す言葉となります。
「演習」の場合、実際と同じ状況下で技術を身に着ける行為やひたすら教科書などを読み問題を解く、実験を行うといった内容となります。
「演習」は、「訓練」や「操練」、「予行」、「セミナー」などと言い換えることができ、対義語は、実際に行う本番を意味する「実践」です。
また、「演習」は英語で、「Exercise」となります。
「演習」の使い方
「演習」を用いた言葉はたくさんあります。
「演習問題」や「予行演習」、「演習場」、「合同演習」、「軍事演習」などです。
「練習」とは?
技能や学問などが上達するよう繰り返し習うことを意味する「練習」。
技術や学問などを身に着けるために行うことを意味する言葉です。
「練習」の場合、実際と同じ状況下で行うといった必要はなく、どこでも、好きな時に行う行為が「練習」です。
「練習」は、「稽古」や「トレーニング」、「訓練」などと言い換えることができ、英語で「練習」は、「practice」です。
「練習」の使い方
「練習」を用いた言葉はたくさんあります。
「予行練習」や「練習問題」、「練習試合」、「練習生」、「練習帳」などです。
「演習」と「練習」の違い
「演習」と「練習」とでは、置かれている状況に違いがあります。
「演習」の場合、実際と同じ状況のもと行わせる行為を意味し、「練習」の場合は、状況などは一切関係ありません。
わかりやすく言えば、運動会の「予行演習」は、運動会当日と同じ流れで行うことを意味し、「予行練習」は、運動会当日の流れとは異なる状況で行われます。
そのほか、「演習」には、問題を解くためにひたすら勉強するといった意味がありますが、「練習」には、そのような意味はなく、身体を使って身体に覚えさせるといった意味となります。
「演習」の例文
・『テスト前、何度も演習問題を解いたので、きっと大丈夫だ。』
・『予行演習から、緊張しているようでは本番が心配です。』
・『私が通う大学では、演習林での実習があります。』
・『消防演習を目の前で見て、消防隊員の大変さがわかりました。』
「練習」の例文
・『今回、試合に負けた原因は間違いなく私の連絡不足にあります。』
・『私が入部した部活には早朝練習があるため、朝7時に学校に行きます。』
・『毎日、きつい練習ばかりで体がボロボロです。』
・『何度も練習問題を解き、数学の苦手問題を克服しました。』
まとめ
以上のように違いがある「演習」と「練習」。
置かれている状況やその内容によって使い分けが必要な言葉です。
実際と同じ状況下の場合は「演習」。
状況に関係なく使用できるのが「練習」。
この違いが両者の大きな違いです。