「筋の通った」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「筋の通った」

「筋の通った」「すじのとおった」と読みます。

「筋」「きん」と読み間違わない様にしましょう。

「筋の通った」の意味

「筋の通った」には以下の2つの意味があります。

「筋の通った」の意味1

「首尾一貫した」という意味「その人の方針や考え方がブレずに最初から最後まで変わらないこと」を意味します。

周囲に影響されてすぐに意見を変えるのではなく、自分の見解でものごとを判断できる人のことを言います。

但し、これはあくまで意見を述べる時の姿勢であり、単に頑固で他人の意見を聞き入れない人とは違います。

「筋の通った人」は人の意見をちゃんと聞き、取り入れる姿勢も持っています。

「筋の通った」の意味2

「道理に合わせた」という意味「その理屈がきちんと道理にかなっていること」「合理的と思われること」を意味します。

一般的な考え方や常識に合っていて、矛盾点がない様子を表しています。

その為には最初から思い込みで判断するのではなく、自分でもしっかりと考えてから意見を述べることが大切です。

譲歩するべき点はして、道理に合う様にしている人ということです。

「筋の通った」の言葉の使い方

「筋の通った」の使い方には以下の様なポイントがあります。

目的語が必要であること

「筋の通った」は形容詞であり、その後に目的となる言葉を付けて使われます。

「筋の通った理屈」という様になります。

動詞形は「筋を通す」となり、こちらは言葉の前に目的となる言葉が付きます。

「話の筋を通す」という様に使います。

正しいか間違っているかは別問題

「筋が通った」言動は、「ブレない」「道理に叶っている」ことを意味します。

しかしそれが正しいか間違っているかまでの意味は含まれていません。

最終的に民主制でその意見が却下されることもあるでしょう。

しかし最後まで他人に流されず自分の意見を持つ姿勢を潔しとする意味が含まれている言葉です。

「筋の通った」を使った例文・短文(解釈)

「筋の通った」を使った例文と解釈について紹介します。

「筋の通った」の例文1

「彼の筋の通った意見には反論の余地がなかった」

何かの問題について議論を交わしていたものの、利害関係が絡むと中々結論がでないものです。

その中で自分の損得は考えずに理に叶った意見を述べる人がいて、その意見が理路整然としているので皆が反論できない様子を表しています。

この場合は「道理に合わせた」という意味で使われています。

「筋の通った」の例文2

「筋の通った質問メールに対してきちんとした回答が送られてきた」

何かに対して疑問や不満があった時に、単にクレームを付けるのではなく内容を整理して質問を送ったところ、相手もそれなりに丁寧な回答を送ってくれました。

道理に叶った行動をしたので、相手も誠意ある対応をしてくれたことを表しています。

「筋の通った」の例文3

「筋の通った主張を貫き、周囲からの信頼を勝ち取った」

最初から最後まで首尾一貫した主張を貫き、最終的にその意見が採用されてもされなくても毅然とした態度を取っていました。

そのことに対して周囲から評価されて信頼される様になったことを表しています。

「筋の通った」の例文4

「まずは上司に報告をするのが筋の通ったやり方ではないのか」

仕事は組織で行うもので、個人で勝手な行動はできません。

やりたいことや変えたいことがあれば、まずは上司に相談して許可を貰い、そこから手を付けるべきです。

勝手に変えてしまうと周囲の人が迷惑をするので、常識的な行動を求める時の文です。

「筋の通った」の由来・語源

「筋の通った」「筋」は、「筋肉」を意味しています。

「筋肉」は文字通り細かい線により構成されている組織で、「途切れることなくつながっているもの」です。

「筋が通った」はこの筋肉の流れが「ものごとの道理や一貫性」「最後までつながっている状態」と解釈されたことに由来しています。

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