この記事では、「高地」と「山地」の違いを分かりやすく説明していきます。
「高地」とは?
 平均海水面から高い場所です。
 標高が高い場所を指している言葉になります。
 どれくらいの高さなら標高が高いといえるのか、具体的な定義はありません。
 そのため、「高地」は平均海水面から何mの場所という定義はされていません。
 周囲よりも高くなっている場所の頂上は、平らになっていることもあれば、そうでないこともあります。
「高地」には、頂上の様子がどうなっているのかという意味は含まれていませんが、表面がおしなべて平らなところをこのように呼ぶ場合があります。
 たとえば、「ギアナ高地」です。
 ギアナ高地には、テーブルマウンテンと呼ばれる、表面が比較的平らなところがあります。
 標高が高い場所は、低地と生育する動植物に違いがあります。
 生物には生育するのに適した気温があり、「高地」と低地では気温に違いがあるため、生育する動植物にも違いがあるのです。
「高地」の使い方
 標高が高い土地を指して使用する言葉です。
「山地」とは?
「山地」には2つの意味があります。
 一つは、山が多い地域です。
 周囲に山がいくつもある地域をいいます。
 山とは、周囲よりも高くなっている場所です。
 低山、高山など、山の高さによって呼び方を変えていますが、どの程度の山であっても、山が多い地域を「山地」といいます。
 もう一つの意味は、山が連なって大きな起伏をなしている地域です。
 平地とは異なり、比較的大きな起伏と傾斜を持っています。
 山が連なっている場所なので、一つの山を指しているのではありません。
 連なるとは、たくさんのものが切れずに続くさまです。
 日本アルプスが「高山性山地」に分類され、あのように山が連なっている場所をいいます。
 その他にも、日本にある「山地」とつく場所には、石狩山地、筑紫山地、生駒山地などがあります。
「山地」の使い方
 山が多い地域や、山が連なっている地域を指して使用する言葉です。
 山の高さは問いません。
「高地」と「山地」の違い
 どちらの言葉も周囲よりも高くなっている土地を指しているのですが、同じ意味ではありません。
 前者は標高が高い場所です。
 そのような場所が連なっていなくても、この言葉で呼ぶことができます。
 後者は、周囲よりも高い土地がいくつもある場所、そういった場所が連なっている場所をいいます。
「高地」の例文
 ・『高地でトレーニングをする』
 ・『高地でバナナを栽培する』
 ・『温暖化により低地に生息する生物が高地に移動してきた』
 ・『高地に住む生物を調べる』
「山地」の例文
 ・『山地にでかける』
 ・『山地で農業を行う』
 ・『山地の斜面を撮影する』
 ・『山地だけで見られる植物』
まとめ
 どちらの言葉も周囲よりも高くなっている土地を指しているのですが、意味合いが異なります。
 一方は高くなっている場所、もう一方は高くなっている土地が連なっているところを指しています。


