この記事では、「おすそ分け」の意味を分かりやすく説明していきます。
「おすそ分け」とは?意味
「おすそ分け」とは、他人からの貰い物を自分たちだけではなく、人にも分けて食べさせてあげたいと思う気持ちを表した「裾分け」(すそわけ)の丁寧語になります。
他人から貰ったものを自分達家族だけではなく、いつもお世話になっているご近所や会社の人に感謝を込めてあげて、いい関係を築き、友人や知人にも分け与えて、交流をはかるために貰い物の一部をあげました。
また、頂いたものを分けることで「お福分け」して少しでも「幸せになってもらいたい」との気持ちを込めて渡していた時代の名残りとして、いまだに貰い物を人へと渡すわけです。
「おすそ分け」の概要
みなが貧しい暮らしをしていた時代、ご近所の人に貰い物を分けていた「おすそ分け」文化があり、みんなで支えあっていこうという気持ちを言い表す言葉なのです。
よく「つまらないものですが」と「おすそ分け」する前に一言付けて物を渡すことがありますが、これは返すものがなかったので着物のすそのような「価値がないもの」を返したことに由来しています。
英語では“share”と書くことで「分け前」を意味し、動詞では「分配する」になり、人に幸せを分け与えたいと思うときに使う言葉です。
「おすそ分け」の言葉の使い方や使われ方
親や親戚、友達などから貰ったものが食べ切れなかったときに人へ分けて渡す際「おすそ分けする」と使い、いつも自分のために食べ物をくれる人や、子供と仲良くしてくれる友達の親、会社の人など今お世話になっている人に渡します。
渡すときは「いつもお世話になっております。
つまらないものですが」とあまり高価なものではないけれど「食べてください」と伝えて渡します。
類義語に「譲り渡す」「分配する」「山分けする」とあるように、親しい人やいつもお世話になっている人に対して物の一部を渡す行為を言い表します。
人とが交流するときに「おすそ分け」することでお互いに距離を近づける、言いにくい話をしやすくするなど効果を得たいときも使われています。
「おすそ分け」を使った例文
・田舎から柿を送ってきたのでご近所の人にも「おすそ分け」した。
・ご近所から夕食のために作った料理の「おすそ分け」を貰った。
・こんなに大量のお菓子を「おすそ分け」してもらい、申し訳ありません。
田舎にいる親から地元で採れた食べ物を送ってくることがありますが、食べきれない量でなくても都会ではなかなか買えないものはご近所に「おすそ分け」して、食べさせてあげる人がいます。
そんなご近所からお礼として、反対に「おすそ分け」してもらってうまく交流し、いい関係を築き、それからの付き合いがうまくできるようにするわけです。
まとめ
ほとんどの場合、大量に食べ物がある場合に親しいご近所さんや会社の人に配るその行為を「おすそ分け」と言い表します。
人にお裾分けすることで自分の感謝する気持ちを伝えたり、交流を深めるために美味しいものや希少価値の高い食べ物を渡すわけです。
そんなに高いものでなくてもいいので、作った料理や食材、お土産品を「おすそ分け」して仲を深めるのもいいでしょう。