「おぼこい」
おぼこいという表現を聞いたことがある人はいるでしょうか。
これは関西地方の方言であり、「おぼこ」という表現を形容詞にしたものです。
幼い、かわいい、という意味を持っており、素直な、未熟な、世間知らずな、などという意味でも使われることがあります。
「おぼこい」の意味
おぼこいというのはあくまでも関西地方の方言ですので、それ以外の地域ではあまり聞かないかもしれません。
子供っぽい、幼稚である、などという意味を持ち、初々しく身近な様子を指すこともあります。
魚の中には出世魚という種類があり、成長に従って名称を変えていく魚があります。
日本の食卓でも見かけることがあるボラは代表的な出世魚であり、特に関東地方ではオボコ、イナッコ、スバシリなどと名前を書いていきます。
このオボコがおぼこいという表現の語源ではないかと考えられていますが、これには諸説あります。
「おぼこい」の言葉の使い方
おぼこいという言葉には可愛らしい、無邪気な、などという意味もありますが、その一方で「年齢の割に考えや行動が幼い」といった意味もありますので、実年齢通りの可愛らしさを指すときにおぼこいという言葉は使いません。
例えば、本当に幼い子供に対して子供らしく可愛いという表現は使いませんよね。
年齢の割に、という意味に注意して使う必要があります。
「おぼこい」を使った例文・短文(解釈)
それならば、おぼこいという表現を使った文章にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここではおぼこいという言葉の例文をいくつか紹介します。
「おぼこい」の例文1
「高校生になった息子は文句ばかりいうし、偉そうなこともいうけれど、寝顔だけはいつまでたってもおぼこいね」
小さい頃は親のいうことを聞き、親の後をついて歩いていた子供であっても、いずれは必ず大きくなります。
特に10代になると思春期を迎え、親に反発したり、自分は何でも出来るように感じたりということがあるでしょう。
親の中には苛立ちを覚える人もいるかもしれません。
しかし、どれだけ生意気なことをいう子供であったとしても、寝顔だけは赤ちゃんの時とあまり変わらないということもあります。
寝顔は何歳になってもおぼこいという表現を使うことができます。
「おぼこい」の例文2
「あの家の娘さんは本当におぼこくて、いつまでたっても高校生みたいな感じだね」
何歳になってもなかなか実年齢と同等に見えないという人がいますよね。
老けて見えるという人もいますが、中には年下に見えるという人もいます。
大学生になり、社会人になっても、いつまでたっても高校生のように見えるという人もいるでしょう。
本来は20代であるにもかかわらずまだ10代後半に見えるという場合、それはまさにおぼこいということができます。
実年齢に比べて若く見えるという意味ですので、おぼこいという表現が使えるのです。
「おぼこい」の例文3
「都会で育った女の子よりも田舎で育った女の子の方がおぼこいように感じる」
都会で生まれ育った女の子よりも、田舎で生まれ育った女の子の方が純粋で素直に見えるということもあるかもしれません。
都会の方が刺激がありますので、実年齢以上に見えるということも珍しくは無いのです。
その一方で田舎から出てきたばかりの女の子などはまだあまり洗練されておらず、どうしても実年齢より年下に見えるということもあるかもしれませんね。
「おぼこい」の例文4
「あの洋服を着ると、彼女は本当におぼこく見えるね」
普段は年齢相応に見えたとしても、洋服によって歳が若く見えるということもあるのではないでしょうか。
普段は何の違和感もなく接することができても、特定の洋服を着るとどうにも歳下に見えてしまい、違和感を覚えるということもあるかもしれません。
そのようなときにはまさにおぼこいという表現を使うことができます。