この記事では、「ご法度を破る」の意味を分かりやすく説明していきます。
「ご法度を破る」とは?意味
「ご法度」は、「ごはっと」と読み、「禁じられている事項」を指す「法度」に尊敬の意味を表す接頭語の「ご」が付けられた言葉です。
従って「ご法度を破る」とは、「色々なルールで禁じられている事項を破ること」を意味する慣用句となります。
「ご法度を破る」の概要
「ご法度」の意味は前項で記しましたが、この言葉の由来は江戸時代に幕府が、御家人や庶民の支配を目的に、発した法令を「武家諸法度」や「寺院法度」や「諸士法度」等と名付けていた事に由来します。
現在の法律や政令に当たる様なルールを「法度」と呼んでいたのです。
この法律や政令に敬意を示す接頭語の「ご」を付けて、江戸時代の人達が使ったのは、幕府は絶対的な権力・権威を持ち、敬うべき対象だとされていたためだと思われます。
また「ご法度」は「禁じられている事項」と言う意味で、現在では法律や政令で定められている事はもちろんですが、それ以外に、それぞれの団体内部のルール等にも広く使われる言葉です。
例えば、会社内の独自ルールや修行僧等に科されている宗教上のルール等もこれに含まれます。
精進料理しか食べてはいけないと言うルールは、世間一般のルールではありませんが、修行僧にとっては当たり前のルールとなっており、こうしたルールも含まれるのです。
こうした「ご法度を破る」と言う事は、法律や政令を破れば国民は罰せられる事になり、また会社独自のルールを破った場合にも、法的に罰せられなくても、会社から何らかのペナルティーを科せられる事もありますし、僧侶が宗教上の定めを破った場合には、破門される事も考えられます。
「ご法度を破る」の言葉の使い方や使われ方
「ご法度を破る」は『飲酒運転と言う重要なご法度を破る行為は絶対にあってはならない。』や『女性アイドルグループで、ご法度を破って恋愛したとして、脱退を余儀なくされた女性もいる。』や『いくら会社にとって有益で正しい戦略案でも、それを社長や上層部の了解なしに進めれば、社内ではご法度を破る事になってしまうので注意が必要です。』の様に使われます。
「ご法度を破る」の類語や言いかえ
「ご法度」の類語としては「法律」や「ルール」や「禁則」や「戒め」などが挙げられます。
従って「ご法度を破る」は「法律を破る」や「ルールを破る」や「禁則を破る」や「戒めを破る」と言い換える事が出来ます。
また「破る」は誰しも分かる言葉で、あえて言い換える必要はありませんが、強いて言うなら「無視する」と言い換えても良いでしょう。
まとめ
「ご法度を破る」とは、「色々なルールで禁じられている事項を破ること」を意味する慣用句です。
色々なルールには「法律」や「政令」だけではなく、会社や宗教団体等の各種の団体内での独自ルールを含め、広い意味で使われています。
この「ご法度」は江戸幕府が発令した法律が「××法度」と呼称していた事に由来するものです。