この記事では、「とぼける」と「猫をかぶる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「とぼける」とは?
「とぼける」は漢字で「恍ける・惚ける」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「聞かれたことに対して、わざと知らないふりをする」という意味で、知っているのに言いたくなくてしばらっくれることを言います。
2つ目は「何となく間抜けでこっけいな様子」という意味で、表情や仕草など間が抜けていて面白いと思う様子を言います。
3つ目は「老化により脳の働きが鈍くなること」という意味で、老人性のボケが見られることを言います。
上記に共通するのは「ぼんやりしてやり過ごす」という意味です。
「とぼける」の使い方
「とぼける」は「聞かれたことに対して、わざと知らないふりをする」「何となく間抜けでこっけいな様子」「老化により脳の働きが鈍くなること」という意味で使われます。
動詞として「とぼける・とぼけた」と使われたり、副詞として「とぼけて」と使われたり、名詞として「とぼけ」と使われます。
基本的に、ぼんやりと間抜けな様子で場をやり過ごす時に使われる言葉です。
「猫をかぶる」とは?
「猫をかぶる」は「猫を被る」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「本性を隠して大人しそうにみせること」という意味で、本当の性格を隠して大人しいふりをすることを言います。
2つ目は「知っていながら知らぬふりをすること」という意味で、相手に好印象を与える為に俗なことに対して知らないふりをすることを言います。
上記に共通するのは「本性を隠す」という意味です。
猫は一見おとなしそうに見えますが、急にじゃれたり暴れ回ることから、慣用句として使われる様になりました。
「猫をかぶる」の使い方
「猫をかぶる」は「本性を隠して大人しそうにみせること」「知っていながら知らぬふりをすること」という意味で使われます。
動詞として「猫をかぶっている・かぶっていた」と使われたり、副詞として「猫を被って」と使われたり、名詞として「猫かぶり」と使われたりします。
基本的に、本性を隠して大人しく見せたり、上品に見せたりする時に使われる言葉です。
「とぼける」と「猫をかぶる」の違い
「とぼける」は「ぼんやりと間抜けな様子でその場をやり過ごすこと」という意味です。
「猫をかぶる」は「本性を隠して大人しく見せたり、上品に見せたりすること」という意味です。
「とぼける」の例文
・『夫が出張についてとぼけた返事をしたのは怪しい』
・『彼はとぼけた表情で話を聞いていた』
・『コメディアンはとぼけた返事するのが常だ』
・『とぼけたことを言ってないで仕事をしろ』
「猫をかぶる」の例文
・『娘が知らない人に会って猫をかぶっていた』
・『お見合いの場では猫をかぶっていなさいよ』
・『彼は奥さんが結婚するまで猫をかぶっていたと嘆いた』
・『男性の前では猫をかぶっているが、彼女は遊び人だ』
まとめ
今回は「とぼける」と「猫をかぶる」について紹介しました。
「とぼける」は「ぼんやりとやり過ごす」、「猫をかぶる」は「本性を隠す」と覚えておきましょう。