「全力」と「本気」の違いとは?分かりやすく解釈

「全力」と「本気」の違い違い

この記事では、「全力」「本気」の違いを分かりやすく説明していきます。

「全力」とは?

「全力」【ぜんりょく】は持っているすべての力、ありったけの力という意味です。

漢字の「全」には、みな、ひとつ残らず、という意味があり、「全」「力」が組み合わされることで、余すことなく持っている限りの力であることを表しています。

「全力を尽くす」「全力を傾ける」「全力投球」などの使い方をし、全神経を集中させ、持っている能力のすべてを注いで打ち込むことを示します。

類語は「総力」【そうりょう】や「満身の力」【まんしんのちから】などです。

「全力を尽くす」「ベストを尽くす」と言い換えることができます。

「ベスト」が最善を意味していることからわかるように、全力を持って物事に立ち向かうことは成功をつかむための最善策であることがわかります。


「全力」の例文

・『災害を回避するため全力で対策に取り組む』
・『試合に勝つためプレーに全力を尽くす』
・『仕事も遊びも全力投球、がモットーです』


「本気」とは?

「本気」「ほんき」は、冗談ではない本当の気持ちやまじめな気持ち、またはそのような気持ちでいることです。

漢字の「本」は真実という意味を、「気」は心の動きや意識を表します。

「本」「気」が組み合わされることで、いつわりではなく心からそう思っている気持ちを示しています。

「本気を出す」「本気で取り組む」などの使い方をすることが多く、ふざけたり手を抜いたりせずまじめに取り組むことを表す時に用いられます。

類語は「真剣」【しんけん】や「真摯」【しんし】です。

「本気」の例文

・『一人で世界一周するだなんて、君は本気で言っているのか?』
・『大掃除は面倒くさいけど、本気でやればすぐ終わるよ』
・『賞金がかかっているので本気で取り組む』

「全力」と「本気」の違い

「全力」「本気」の違いを、分かりやすく解説します。

「全力」は持っているすべての力、「本気」は冗談ではないまじめな気持ちのことです。

「全力で取り組む」「本気で取り組む」のように、どちらも物事に対して懸命に打ち込むさまを現す時に使われます。

「全力で取り組む」とは、全神経を集中させ持っている能力を全て出し切ること。

「本気で取り組む」は手を抜かず真剣に取り組むことです。

両者は非常によく似ていますが「本気」は意識の状態を表すのに対し、「全力」は意識だけでなく持っている技量を指しているところが異なります。

また「本気」「いつわりではない」という意味を持ちますが「全力」はそのような意味は持ちあわせていません。

まとめ

「全力」「本気」「~で取り組む」「~を出す」との使い方をすると、ほぼ同じ意味を持つ表現になります。

ただし言葉の意味とニュアンスは少し異なります。

心情の細かい描写をするためにも、両者を適切に使い分けていきましょう。

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