「にべもない」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「にべもない」とは?意味と使い方

この記事では、「にべもない」の意味を分かりやすく説明していきます。

「にべもない」とは?意味

「にべもない」とは、まったく愛想がない人に対して素っ気無いし、可愛くもない気持ちを込めて皮肉るという意味があります。

元々は漢字で「鰾膠も無い」と書きますが、この「?」【にべ】はスズキ目のニベ科に属する魚で、その粘り気があるうきぶくろが言葉の由来となっています。

この粘り気になるものはタンパク質で、低品質のゼラチンのため食品には適さず、接着剤の材料として使われている代物です。

この煮詰めた膠【うきぶくろ】は粘り気が強いため、人に使うときは「執着心が強い者」に例えられました。

その反対の意味として「執着心のない者」「にべもない」と使うようになったことで態度は素っ気無く、冷ややかな対応する人を指す言葉になったのです。


「にべもない」の概要

相手に対してまったく思いやりのかけらも感じられないときに使われるのが「にべもない」です。

このような人は、他人から頼みごとをされても愛想良く受け答えるのではなく、素っ気無く仕事を受け取るところが人への気持ちがないようで可愛くないと思わせるわけです。

類義語に「薄情な人だ」【はくじょうなひとだ】とあるように、気持ちを込めた話し方はできず、相手に対して思いやりがない態度を見せるのか怒りを表す言葉にもなります。


「にべもない」の言葉の使い方や使われ方

主に、人に声をかけたとき、普通なら愛想良く「はい、なんですか」と返事をするというのに返答もなく、二コリとも笑わない人に対して「にべもない人だ」とその態度に残念な気持ちを表せます。

どちらかと言えば男性よりも無愛想な女性に対して使う言葉であり、「この人はにべもない女性だ」と怒りと絶望的な気持ちを表すときに使われている言葉です。

強調する言葉として「にべもしゃしゃりもない」があり、ひどく無愛想な態度の人に使う言葉となり、まったく執着もしないので驚くさまよりはっきりと表します。

類義語に「素気無い」【すげない】があり、相手の振る舞いや言動に対してまったく愛想がないさまを表し、「つれない」は相手に冷たくされるだけではなく、まるで知らない者を扱うようによそよそしい態度を取る人が見せるその状態を指す言葉として使われています。

「にべもない」を使った例文

・『職場にいる女子社員はまったくにべもないは、やる気もなくて困っている』
・『うちの息子はサービス業だというのに、にべもなくてよく仕事が勤まるものだ』
・『好みの女性がいたので声をかけたが、にべもない態度でさらりとかわされた』
職場には愛想がない社員がよくいますが、できれば楽しい気持ちで仕事するためにいつも朗らかな笑顔を見せる対応してほしいと思う社員のやるせない気持ちを表します。

また、子供はサービス業ならばお客様には素敵な笑顔と気持ちがこもった対応が必要ですが、無愛想だは、酷い態度を見せるのであればクビになってしまうでしょう。

そして、好みの女性がいれば男性は声をかけるものですが、冷たい態度でかわされたとき、悲しい気持ちになるその態度を表す言葉でもあります。

まとめ

声をかければいい表情で返してくれるかと思いきや、怒ったような顔で振り向かれ、サッと書類を受け取ればその場を足早に去るような人はいい印象には見えず、周囲をがっかりさせるものです。

そんな周囲をがっかりさせてしまう「にべもない」人にならないよう職場や外出先、家ではいつも明るく、前向きな笑顔を見せるよう心がかけましょう。

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