「はるばる」と「遠くから」の違いとは?分かりやすく解釈

「はるばる」と「遠くから」の違い違い

「はるばる来る」「遠くからくる」はどちらも似た意味を表す表現のように思われますが、何か違いはあるのでしょうか。

この記事では、「はるばる」「遠くから」の違いを分かりやすく説明していきます。

「はるばる」とは?

「はるばる」は、遠く離れているさま、遠くから又は遠くへ物事の及ぶさまを表す表現です。

「はるばる」は、漢字で書くと「遥遥」になります。

「遥」という漢字には、距離が遠い、時間が長いという意味があります。

古文では、程度がかけ離れている、時間が隔たっているという意味も持ちますが、現代語ではあまり使われません。

「はるばる」を表す英語の表現は、“all the way”“over a great distance”です。


「はるばる」の使い方

長く遠い道のりによって隔てられているさまやそのような長距離を苦労を押して移動する様子を表す表現として「遠路はるばる」があります。

旅館やホテルでは、客を出迎える際によく「遠路はるばるお越しくださりありがとうございます」という表現を使います。

「はるばると見渡す」は、遠くまで見渡すことを指します。


「遠くから」とは?

「遠くから」は、離れたところからという意味を持つ表現です。

「遠い」という言葉には、場所が非常に離れている、距離が十分にある、という意味があります。

他にも、時間的に離れている、心理的に離れているという意味もありますが、「遠くから」という使い方をする場合には、空間的に離れていることを意味する場合がほとんどです。

「遠くから」を英語にすると、“from far away”になります。

「遠くから」の使い方

「遠くから~する」という形で用いられます。

遠く離れた地点を起点として何か動作をする場合に使うことができます。

「はるばる」と「遠くから」の違い

「はるばる」「遠くから」は、どちらも距離が離れている場合に使うことができますが、「遠くから」が線としての距離を表すのに対し、「はるばる」は、線としての距離だけなく、面としての範囲も表すことができます。

そのため、「はるばる」は、「はるばる見渡す」のように、遠くの範囲まで及ぶという意味で使うことができます。

また、厳密な使い方があるわけではありませんが「はるばる」の方が「遠くから」よりも距離が離れている印象を与えます。

「はるばる」の例文

・『ザビエルは、はるばる海を渡って日本に来た。』

・『遠路はるばるここまで来てくれてありがとうございます。』

・『あなたに会うためにはるばる北海道から来ました。』

・『満開の桜が見渡すかぎりはるばると続いている。』

「遠くから」の例文

・『遠くからお越しくださりありがとうございます。』

・『このクラスには、遠くから通学している人もたくさんいる。』

・『この部品は今ストックがないので、遠くから調達してこなければならない。』

・『遠くからきて疲れただろうから今日はゆっくり休みなさい。』

まとめ

「はるばる」「遠くから」はどちらも距離が離れていることを表します。

どちらも使えるという場面も多いので、表現したいニュアンスに合わせて使い分けるようにしましょう。

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