この記事では、「インシデント」と「アクシデント」の違いを分かりやすく説明していきます。
「インシデント」とは?
「インシデント」とは、「コンピューターおよび情報システムにおいて、セキュリティー上の脅威・危険となるような人為的な出来事」を意味しているIT用語です。
「インシデント」という用語は、「情報システムやネットワークの機密性・運用維持・完全性を危険にさらすような人為的な事象」といった意味合いを持っています。
具体的な「インシデント」の内容としては、「ハッキング(クラッキング)・不正アクセス・DoS攻撃・情報改ざん・フィッシング・ウイルス感染(マルウェア感染)」などを挙げることができます。
医療用語の「インシデント」は、「ヒヤリハットの出来事(実際の患者への被害は出てない段階)」を示しています。
「アクシデント」とは?
「アクシデント」とは、「インシデントの好ましくない事態が悪化して、実際にセキュリティーが破られたり損害が生じたりする事故」や「偶発的に起こった好ましくない事態」を意味しています。
「アクシデント」というIT用語は、「クラッキング・パスワード流出・情報改ざんなどのインシデントが現実化した事態」を指し示していることになります。
「アクシデント」は、「インシデントよりもセキュリティーのリスクが大きくなって、実際的な損失・被害が出てしまった状態」や「良くない出来事の偶発性・偶然性」といったニュアンスを持っています。
医療用語の「アクシデント」は、「医療事故・医療過誤(実際に患者の被害が出てしまった段階)」を示唆しています。
「インシデント」と「アクシデント」の違い
「インシデント」とは、「情報システムのセキュリティーを脅かす可能性がある人為的な事象・出来事の総称」を意味している言葉です。
具体的なインシデントとして、「ハッキング(クラッキング)による不正アクセスや情報流出・ウェブサイトやブログなどの情報改ざん・機密情報への不正侵入・WebサービスにアクセスできなくするDos攻撃」などを想定することが可能です。
それに対して「アクシデント」は、「インシデントとして想定されているセキュリティーリスクが実際に起こってしまった事故・事態」を意味しているという違いを指摘することができます。
「インシデントがより悪化して具体的な損害・被害が発生した事故」のことを、「アクシデント」と呼んで区別している違いがあります。
医療分野における「インシデント」は「ヒヤリハットの人為的な事件だが実際の患者への被害が生じていないもの」、「アクシデント」は「ミスをして実際に患者に被害が及んでしまった医療事故」を意味している違いになります。
まとめ
「インシデント」と「アクシデント」の違いについて分かりやすく説明しましたが、いかがでしたか?
「インシデント」とは、「セキュリティー上のリスクを高める事件・人為的な出来事(クラッキング・情報漏えいなど)」を意味しています。
「アクシデント」は、「インシデントの事態が悪化して実際に不利益が発生するような事故に至ったもの」を示唆している点に違いがあります。
「インシデント」と「アクシデント」の違いについて詳しく調べたいときは、この記事の解説をチェックしてみてください。