「オブジェ」と「モニュメント」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「オブジェ」と「モニュメント」の違い違い

町を歩くと以外なほど多くの芸術作品があることに気づきます。

地方自治体や企業などが設置している芸術作品の中には「オブジェ」「モニュメント」がありますがこのふたつはどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、「オブジェ」「モニュメント」の違いについて解説します。

「オブジェ」とは?

「オブジェ」とは「装飾や鑑賞を目的として飾り付けられる物体」を指す言葉です。

「オブジェ」は英語の「object」に由来します。

もともとの意味は漠然とした物体全体を表す言葉ですが、本来は意味を持たないただの物体に芸術的な意味を与えて作品化したものを「オブジェ」と呼びます。

本来の意味に近い「オブジェ」とはどこにでもあるありふれたもの、例えば大量生産で造られる製品のようなものに作家が芸術性を付与したものや造形美を目的としていない素材を用いて制作された物体などを指します。

造形技術やものとしての創作性ではなく、ありふれた物体をどのように芸術的に意味づけるかという部分に芸術的価値を見出す作品を指して「オブジェ」と表します。

「オブジェ」の目的は芸術作品として成立することであり、鑑賞や装飾など人の目に触れるために制作されます。

基本的には見た目の美しさや印象など人の心を動かすためのものであり実用性はありません。


「オブジェ」の使い方

・正面玄関にオブジェが設置された。

・一目見ただけで印象に残るオブジェだ。

・ホールが寂しいのでオブジェを飾ったらどうかと提案する。

・著名な芸術家にオブジェの制作を依頼する。


「モニュメント」とは?

「モニュメント」とは「何らかの出来事を記念して制作された芸術作品」を指します。

「モニュメント」は日本語では「記念碑」と訳されます。

事件や事故、イベントや記録など後世に伝えたい出来事を記念して制作される芸術作品が「モニュメント」です。

一般的には記念する内容やテーマに沿ったデザインで制作されることが多いですがルールなどはなく材質や形状、サイズなども自由です。

作品単体の芸術性よりも制作されるに至った理由や記念する内容などが重要な意味を持つため必ずしも芸術作品とは限らず無骨な石碑などが「モニュメント」になることもあります。

例えば墓石も広義ではモニュメントの一種です。

「モニュメント」の使い方

・戦争終結を記念してモニュメントが設置される。

・慰霊のために作られたモニュメントを見学する。

・冒険家の栄誉をたたえるモニュメントを作る計画が進められる。

・オリンピック終了後はモニュメントが設置される予定だ。

「オブジェ」と「モニュメント」の違い

「オブジェ」「モニュメント」の違いはバックストーリーの有無です。

「オブジェ」は単体でも成立する芸術作品を指しますが「モニュメント」は物体としての価値は重要ではなく作られるに至った経緯や記念の対象など背景にあるバックストーリーがないと成立しません。

「オブジェ」は物体として楽しむもの、「モニュメント」はその物体を通じて過去に思いを馳せるためのもので形としては似ていてもその目的は全く異なります。

まとめ

「オブジェ」「モニュメント」は似ているようで全くの別物です。

町中で芸術作品を見かけることがあったらどちらなのか確認してみましょう。

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