この記事では、「スクリプト」と「プログラム」の違いを分かりやすく説明していきます。
「スクリプト」とは?
「スクリプト」とは、「人間がそのままの表記で内容を理解することができるソースコードの形式(テキストベースの形式)」を意味しているIT用語です。
「スクリプト」の形式であれば、「機械言語に翻訳するコンパイラ」のことを考えずに、プログラミングの作成・デバッグの作業を進めていくことができます。
しかし、「スクリプト」もコンピューターが理解できる機械言語への翻訳作業は、目に見えないところで行っています。
「スクリプト」において機械言語への変換の役割を担っているソフトウェアのことを、「インタープリター」と呼んでいます。
インタープリターは、その場でテキストベースの「スクリプト」の翻訳を一命令ずつ実行しているのです。
「プログラム」とは?
「プログラム」とは、「テキストで書かれたソースコードをコンパイラ(翻訳)して、機械(コンピューター)だけが理解できるようにしたもの」を意味しているプログラミング用語です。
「プログラム」というIT用語は、「OSが何もせずに直接的に実行できるようになっているバイナリーベースのファイル」のことを示しているのです。
すなわち、「プログラム」というのは、「機械言語への翻訳がすでに済んでいるバイナリーファイル(=人間がそのまま読んでも意味が理解できない0と1が羅列されたファイル)」を意味しているということになります。
「プログラム」は「コンピューターが即座に理解して実行できるバイナリーベースの形式」になっているので実行速度は速いものの、その都度コンパイルして挙動を確かめなければならない手間はかかります。
「スクリプト」と「プログラム」の違い
「スクリプト」と「プログラム」の最大の違いは、「スクリプト」は「そのままの記述で人間にも理解ができるテキストベースであること」にあります。
「プログラム」は、0と1で書かれた二分法のバイナリーベースで記述されているため、「そのままの記述では人間には理解することができない点(機械だけしか理解できない点)」に違いがあるのです。
「スクリプト」の機械言語翻訳は「インタープリター」によって行われますが、「プログラム」の翻訳は「コンパイラー」が担っている違いも挙げられます。
実行速度に関しては、「スクリプト」よりも「プログラム」のほうが速くなっていますが、「プログラム」はデバッグの手間がかかります。
一方、人間がそのままテキストのように読める「スクリプト」には、「他のプログラマーから模倣されやすい短所」もあります。
「プログラム」は0と1が並んだだけの無意味なバイナリーファイルなので、基本的にその表記を見ても簡単には模倣することができません。
まとめ
「スクリプト」と「プログラム」の違いを丁寧に説明しましたがいかがでしたか。
「スクリプト」は「人間に理解できるテキストで書かれたファイル」、「プログラム」は「コンピューターだけにしか理解できないバイナリーで書かれたコンパイル済のファイル」を意味している違いがあります。
「スクリプト」と「プログラム」の違いについて詳しく知りたいときは、この記事の解説をチェックしてみてください。