「タニマチ」とは?
このタニマチは、簡単に表現すると「支援者」のことです。
何故この言葉がその意味で使われるようになったのかと言えば、はっきりとした由来があるからに他なりません。
どのような業界でよく使われているのか、何故そうなったについても、全て語源とも言える由来が関係してます。
「タニマチ」の由来や語源、意味を詳しく解説
タニマチとは、「支援者」を指す言葉だと先に書きましたが、この言葉が使われるようになったのは明治時代からです。
その明治時代に大阪の谷町筋(たにまちすじ)に存在した開業医が大変な相撲好きで、相撲取りからは治療代をとらなかったことから、「タニマチ」が「相撲取りの支援者」という意味で使われるようになりました。
その由来から、元は相撲取りの支援者だけのことを指して使っていましたが、他のスポーツや業界でも同じように支援者に対して使われるようになりました。
「タニマチ」の言葉の使い方
タニマチは、そのような人を呼ぶ時に使う言葉で、自分がそうだとのアピールに使うこともできます。
悪い意味はない言葉なので、自らが特定の力士の支援者の1人だと言いたい時には、堂々とそれを公言していいでしょう。
相撲のような個人競技では、特定の力士(選手)に対してこのタニマチとして付くことが多く、団体競技の場合はチーム自体のタニマチという付き方が一般的です。
このように、タニマチは「付く」と表現されます。
「タニマチ」を使った例文と解釈
タニマチになるには、その対象に何かしらの支援をする必要があります。
それが金銭的なものだったり、場所の提供だったりと内容は様々ですが、単に応援しているだけ(それによって直接対象の利益に繋がっていない場合)では、タニマチとは呼びません。
企業としてスポンサーに付くことも立派なタニマチで、一般のファンとの違いはその点だと言えるでしょう。
ファンがその選手に関するグッズなどを大量に購入し、それによって選手自身に間接的な利益があったとしても、直接の支援ではない為、タニマチとは違います。
「タニマチ」の例文1
「今場所はタニマチに付いている力士の調子が悪くて困っている」
タニマチは、自らの利益はほとんど考えずに支援するのが基本だと言えますが、その対象が活躍することで、何かしらの還元がある場合も少なくありません。
対象が力士の場合は還元というものはまずありませんが、それでも活躍をしてくれないことには面白くて当然です。
「タニマチ」の例文2
「怪我ばかりで試合に出なくなってしまったので、あの選手に対するタニマチ行為の打ち切りを考えている」
野球やサッカーの選手に個人的にタニマチとして付いているスポンサーが、その選手がなかなか試合に出てくれない為に宣伝にならず、そろそろ契約の打ち切りを考えているという例文です。
このように、見返りがあってこそのタニマチも珍しいことではなく、逆に相撲の世界が特殊だといいのかも知れません。
ただし、本来の意味はこの言葉の由来から分かるように、「無償(に近い形)での支援」です。
そう考えると、少しでも見返りを求めた支援は「タニマチ」とは呼ばないのかも知れませんが、その場合にも使われているのが現状です。
「タニマチ」の例文3
「色々なチームのタニマチをしているのは邪道ではないだろうか」
確かに、1つの競技内で色々なチームや選手を支援している場合、それ同士がぶつかった時にはどちらの応援なのかと思われてしまうでしょう。
それを避ける為に、競技によっては1人(1企業)はその中の1つのチーム(もしくは選手)のサポートしかできないという規定が設けられていることがあります。
いくら応援したいチームや選手が複数あるとしても、節操のないタニマチ行為は避けないといけません。