この記事では、「デブリーフィング」の意味を分かりやすく説明していきます。
「デブリーフィング」とは?意味
災害などつらい経験をした後で、それについて詳しく語り、つらさを乗り越えていこうとする手法です。
災害にあってつらい経験をしたことを正しく認識することが、うつ状態になったり、不安を感じたりしている今の自分にとって正常なのだと認識をすることにつながり、回復へと導くことになると考えられています。
もともとは軍隊用語で、状況報告・事実確認を意味していました。
「デブリーフィング」の概要
「ブリーフィング」という言葉があります。
この言葉には、簡単な報告・指令という意味があります。
「デブリーフィング」は、もともと軍隊用語で、状況報告・事実確認を指しています。
戦場から戻って来た兵士に質問をし、状況を報告させ、事実を確認していたのです。
現在は軍隊用語としてではなく、心の支援の意味で使われることがあります。
軍隊用語と区別して「心理的デブリーフィング」ということもあります。
「デブリーフィング」では、つらい経験をしたもの同士で語り合います。
進行役となる人がいて、その人がグループをまとめていきます。
話すことで自分が置かれている状況や考えていることを整理できます。
仕事などでも、頭の中で考えているだけだと思考がまとまりませんが、紙に書き出すと自分が何を考えているのか、どうしたらいいのかなどが、わかりやすくなります。
これと似たようなもので、つらい経験を語ることで自分が置かれている状況や経験したことを認識しやすくなります。
自分が経験したことを語ることは、経験した内容を正しく認識することにつながります。
それによって、うつ状態になったり、不安を感じたりする状態が正常なのだという認識にもつながります。
それが回復を手助けするのです。
しかし、つらい経験を語ることが、つらい経験を記憶に定着させてしまい、回復を遅らせるのではないかという意見もあります。
勉強で記憶に残すためには復習が有効だとされています。
何度も繰り返すことで記憶に定着するのです。
これと似たようなことで、何度も語ることでつらい経験が記憶に定着してしまう可能性があります。
「デブリーフィング」の言葉の使い方や使われ方
つらさを克服する手法の意味で使われます。
その場合「心理的デブリーフィング」をいうこともあります。
「デブリーフィング」の類語や言いかえ
「語り合う」が似たような意味を持っている言葉です。
語り合うとは、互いに話をすることです。
数人が集まって、それぞれの人が話しをします。
話すことで自分の気持ちが整理できたり、気持ちに折り合いがついたりすることがあります。
まとめ
もともとは軍隊用語ですが、現在は心理的な働きかけの意味でも使われています。
つらい経験を克服することにつながるという意見もあれば、つらい経験が記憶に定着してしまうという否定的な意見もあります。